第174回
「敷居が高い店」はあるのか?

 菊池寛の『父帰る』(1917年発表)という戯曲をご存じだろうか。妻子を捨てて情婦と出奔した父親が、20年後に落ちぶれて帰ってきたために、家族一人ひとりに生じる複雑な心情を描いた作品である。母親と次男は父を迎え入れようとするが、家族の父親代わりでさんざん苦労をしてきた長男は父親を拒絶する。消沈して再び家から去ろうとする父親の独白にこんな一節がある。
 「夜になると毎晩家の前で立っ
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悩ましい国語辞典
―辞書編集者だけが知っていることばの深層―

「日本国語大辞典」の編集担当者を惑わすことばの不思議スリリングに揺れる日本語の深さ! 面白さ満載!
「うがった見方」は「疑ってかかるような見方」ではない/「悲喜こもごも」を合格発表の描写で使うのは誤り/「まじ! 」は、江戸時代の小説に使用例がある/スコップとシャベルはどちらが大きいか?西日本と東日本では違う/「谷」を「や」と呼ぶのは音読みでも訓読みでもない方言/「あばよ」の語源は幼児語の「アバアバ」

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