第218回
「谷」の音と訓

 今回はおのれの恥をさらさなければならない。
 発端は、「辞書引き学習」の開発者である深谷圭助氏から、聞いたこんな話である。氏の小学校一年生のお子さんが、あるとき同級生とけんかをしたのだそうだ。その理由がまた面白い。けんか相手は「○谷」くんといって名字に「谷」という漢字を使っているのだが、その「谷」は「たに」と読むのだそうで、「ふかや」である「深谷」くんと、「谷」を「たに」と読むか「や」
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悩ましい国語辞典
―辞書編集者だけが知っていることばの深層―

「日本国語大辞典」の編集担当者を惑わすことばの不思議スリリングに揺れる日本語の深さ! 面白さ満載!
「うがった見方」は「疑ってかかるような見方」ではない/「悲喜こもごも」を合格発表の描写で使うのは誤り/「まじ! 」は、江戸時代の小説に使用例がある/スコップとシャベルはどちらが大きいか?西日本と東日本では違う/「谷」を「や」と呼ぶのは音読みでも訓読みでもない方言/「あばよ」の語源は幼児語の「アバアバ」

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