第236回
「右に出る者はいない」

 さほど広まっているわけではないのかもしれないが、たとえば「寝起きの悪さでは私の右に出る者はいない」などという文章を見かけたことはないだろうか。寝起きの悪さにかけては自分よりひどい人はいないということを強調した文章である。だが、もちろんこれは「右に出る者はいない」という言い回しの間違った使い方である。
 「右に出る者はいない」は、右を上と考えて、その人以上のすぐれた人はいない、凌駕(りょ
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悩ましい国語辞典
―辞書編集者だけが知っていることばの深層―

「日本国語大辞典」の編集担当者を惑わすことばの不思議スリリングに揺れる日本語の深さ! 面白さ満載!
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