第267回
父親の呼称は“チテト”

 父親の呼称に関してももう一回お付き合いいただきたい。
 「ちち」という呼称も「はは」同様かなり古く『万葉集』にその例が見られる。ただしさらに古い例だと、『古事記』の歌謡に「まろが知(チ)」という例があることから、「ち」に父の意があったと考えられている。この歌謡自体の意味は、お酒ができたのでおいしく召し上がってください、われらのおやじさんよ、といったものである。「ち」は、「おほぢ」(祖父
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悩ましい国語辞典
―辞書編集者だけが知っていることばの深層―

「日本国語大辞典」の編集担当者を惑わすことばの不思議スリリングに揺れる日本語の深さ! 面白さ満載!
「うがった見方」は「疑ってかかるような見方」ではない/「悲喜こもごも」を合格発表の描写で使うのは誤り/「まじ! 」は、江戸時代の小説に使用例がある/スコップとシャベルはどちらが大きいか?西日本と東日本では違う/「谷」を「や」と呼ぶのは音読みでも訓読みでもない方言/「あばよ」の語源は幼児語の「アバアバ」

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