第276回
「すべからく」

 高校時代に習ったであろう、漢文のことを思い出していただきたい。その中に「再読文字」と呼ばれる、特殊な読み方をする漢字があったことをご記憶だろうか。訓読の際に、一度読んだあと、下から返ってもう一度読む漢字のことである。たとえば、「当」を「まさに(…す)べし」、「未」を「いまだ(…せ)ず」、「猶」を「なお(…の)ごとし」などと読むたぐいである。
 「須」という漢字もその仲間で、「すべかラク
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悩ましい国語辞典
―辞書編集者だけが知っていることばの深層―

「日本国語大辞典」の編集担当者を惑わすことばの不思議スリリングに揺れる日本語の深さ! 面白さ満載!
「うがった見方」は「疑ってかかるような見方」ではない/「悲喜こもごも」を合格発表の描写で使うのは誤り/「まじ! 」は、江戸時代の小説に使用例がある/スコップとシャベルはどちらが大きいか?西日本と東日本では違う/「谷」を「や」と呼ぶのは音読みでも訓読みでもない方言/「あばよ」の語源は幼児語の「アバアバ」

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