第35回
①、(1) を何と読むか?

 私事にわたるが、今秋の初めに山形の庄内地方に出掛けた。ここは行くたびに何かしら新しい発見があるのだが、今回は酒田市と鶴岡市に囲まれた三川町の役場の方々とお会いし、庄内弁の興味深い話をうかがうことができた。
 三川町はかつて方言の魅力や文化を紹介した「全国方言大会」を町を挙げて毎年開催していた土地で(2003年の第17回大会で終了)、「方言の里」を宣言するなど、町のみなさんは方言に対してとても強い関心をもっているのである。 
 今回まず話題になったのが、標題にした①、(1)の読み方である。
 ふつう①②や(1) (2) は「まるいち」「まるに」、「かっこいち」「かっこに」と言うと思うのだがいかがであろうか。これを庄内地方(山形県全体でも同じ)では、「いちまる」「にまる」、「いちかっこ」「にかっこ」と言うのだそうである。このような言い方は山形県限定のものらしい。
 なぜこのような言い方が山形で生まれたのか。あえて説明をするなら、これらの記号の筆順(?)は「1→○」「1→( )」のように数字を先に書き、○や( )を後で書くことが多いだろうから、書く順序から生まれた言い方だといえなくもない。
 だが、たとえそうであったとしても、山形県人だけが順序をきちょうめんになぞって言っている理由はやはりわからない。

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