手錠でカップルがお互いをつなぐ、靴を脱いで廃屋に入る......。東京ドームシティアトラクションズが毎年夏に企画する、個性あふれるお化け屋敷だ。それを仕掛けているのが五味弘文(ごみ・ひろふみ)氏。お化け屋敷プロデューサーとして、2012年で20周年を迎えるドームシティの「作品」のみならず、自身もクリエイターとして注目を浴びている。モニター越しのゲームでは得られないライブ感は、演劇畑出身の氏の演出の魅力。「現代人が何を怖がるか」に関しすぐれた感覚を持つ。「お化け屋敷プロデューサー」の言葉が多くのメディアに取り上げられる状況は、あらゆるエンタメ分野が専門性を獲得した現代らしい。
 お化け屋敷の進化はいまや全国に波及している。山口県宇部市では2011年、商店街で市民らが「歩行距離が世界最長のお化け屋敷」を展開し、地域の活性化につながったという。

 

   

旬wordウォッチ / 結城靖高   


結城靖高(ゆうき・やすたか)
火曜・木曜「旬Wordウォッチ」担当。STUDIO BEANS代表。出版社勤務を経て独立。新語・流行語の紹介からトリビアネタまで幅広い執筆活動を行う。雑誌・書籍の編集もフィールドの一つ。クイズ・パズルプランナーとしては、様々なプロジェクトに企画段階から参加。テレビ番組やソーシャルゲームにも作品を提供している。『書けそうで書けない小学校の漢字』(永岡書店)など著書・編著多数。
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