とくにモテないというわけではない。つねに彼氏はいるご様子。なのに長続きせず、一年ももたない短期間の恋愛を繰り返してしまう。結婚を鉄道にたとえるならば、どうにも各駅停車ばかりで、まだまだ終着駅は遠そうだ……。このようなタイプの女性を「各停女子」という。命名者は、「離婚式」(離婚を前向きな再スタートと捉えるコンセプトが話題になった)を多く手がける寺井広樹(てらい・ひろき)氏。
 寺井氏がメディアでの取材に答えるところによれば、各停女子は決して浮気性というわけではなく、むしろ一途である。ルックスも派手というわけではない。ただ、素の自分を受け入れている(だからこそ化粧っけが薄いのであろう)ため、飽きっぽい気性を持つようだ。最初は人懐っこさでとりこにされた男性も、だんだんと付き合いきれなくなるとか。現代女性が抱える内面を理解するのは、男性諸氏にはなかなか一筋縄ではいかない。バブル期にもてはやされたようなマニュアル的な恋愛はもはや通用せず、男女とも「納得のいく結婚」までの道のりに苦労しているようだ。

 

   

旬wordウォッチ / 結城靖高   


結城靖高(ゆうき・やすたか)
火曜・木曜「旬Wordウォッチ」担当。STUDIO BEANS代表。出版社勤務を経て独立。新語・流行語の紹介からトリビアネタまで幅広い執筆活動を行う。雑誌・書籍の編集もフィールドの一つ。クイズ・パズルプランナーとしては、様々なプロジェクトに企画段階から参加。テレビ番組やソーシャルゲームにも作品を提供している。『書けそうで書けない小学校の漢字』(永岡書店)など著書・編著多数。
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