新しい年が明けて早1週間。お屠蘇気分もすっかり抜け、通常の仕事モードになっている人も多いはずだが、今年は忘れずにチェックしたいのがお年玉付き年賀はがきの当選番号だ。

 郵便局で、初めてお年玉付き年賀はがきが発売されたのは1949(昭和24)年12月。戦後の混乱期に、年賀状を送り合うことで消息不明の人々と連絡を取り合い、復興の一助にする狙いで、賞品の当たるくじのついた年賀はがきの発売が始まった。

 第1回目の賞品は、特等がミシン、1等が純毛洋服地、2等が学童用グローブ、3等が学童用こうもり傘だった。

 その後、特等は廃止。1等が最高賞となり、1956(昭和31)年は電気洗濯機、1984(昭和59)年は電子レンジなど、時代を反映するものが賞品に上げられてきた。そして、平成に入ってからは、海外旅行や国内旅行、ノートパソコン、デジタルカメラなどの中から好きなものを選ぶ形式がとられるようになる。

 時代とともに様変わりしてきたお年玉付き年賀はがきの賞品だが、今年は初めて賞品に現金が登場した。

 1等は現金1万円で、当選本数もこれまでの100万本に1本あたりから、今年は10万本に1本に増やすという。現金を賞品に採用したのは、話題性をつくって、落ち込みが激しい年賀はがきの売り上げを伸ばすのが狙いだが、アンケート結果で現金を求める人が多かったのも理由のひとつだ。こんなところにも世知辛い社会の姿が透けて見えるが、現金が当たってうれしくない人はいないはずだ。

 ちなみに、2等は郵便局のふるさと小包、3等はお年玉切手シートとなっている。今年のお年玉付き年賀はがきの抽選は1月19日。当選番号は、新聞や郵便局のホームページなどで発表されるので、今年の運試しをしてみるのもいいだろう。

 

   

ニッポン生活ジャーナル / 早川幸子   


早川幸子(はやかわ・ゆきこ)
水曜日「ニッポン生活ジャーナル」担当。フリーライター。千葉県生まれ。明治大学文学部卒業。編集プロダクション勤務後、1999年に独立。新聞や女性週刊誌、マネー誌に、医療、民間保険、社会保障、節約などの記事を寄稿。2008年から「日本の医療を守る市民の会」を協同主宰。著書に『読むだけで200万円節約できる! 医療費と医療保険&介護保険のトクする裏ワザ30』(ダイヤモンド社)など。
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