2015年4月、アップルが腕時計型端末「Apple Watch(アップルウォッチ)」を発売する。同社としては2010年4月の「iPad(アイパッド)」以来の新分野の商品となる。

 記者発表の席上、同社のティム・クック最高経営責任者(CEO)は、「アップルは人々が腕時計に対し期待するものを再定義する」と力を込めた。その意味するところは、「単に時刻を表示するだけでなく、iPhone(アイフォーン)との連携で様々な機能を持たせる」ということだろう。

 具体的にはメールメッセージや地図、株価、天気、カレンダーなどの確認が行なえるほか、歩数や心拍数、運動量なども計測できて、健康管理ツールとしての側面もある。ブルートゥース対応のヘッドフォンがあればアイフォーンなしでも音楽が聴ける。

 デザインは一般向けの「標準モデル」「スポーツ向けモデル」、18金製の「エディション」の3モデル。価格は349ドル(約3万7000円)からという。高級な「エディション」は値がはりそうだ。

 スマートウォッチ分野では、韓国のサムスンが先行している。ウェアラブルな健康管理端末も幾つもの企業が参入して激しい競争が繰り広げられている。「IT界の巨人」ことアップルとしては、満を持しての参入となる。

 すでに「製造委託先に500~600万個の発注をしている」との報道もあるというから、同社の期待の大きさがわかる。
   

   

マンデー政経塾 / 板津久作   


板津久作(いたづ・きゅうさく)
月曜日「マンデー政経塾」担当。政治ジャーナリスト。永田町取材歴は20年。ただいま、糖質制限ダイエットに挑戦中。
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