読んで字のごとく「痩せた女子」のこと。ただ、「他の先進国では肥満対策が課題となっているのに、日本では若い世代を中心に女性のエネルギー摂取量が減り、肥満者の割合が減っている。世界的にこんな国はない」というほど、昨今の“痩せ女子現象”は深刻な状況となっているのだそう。

 どれくらい深刻であるか、いくつか例を挙げてみると、2013年の20代女性の平均エネルギー摂取量が終戦直後より少なく(厚労省調べ)、さらには国連食糧農業機関(FAO)が公表する「北朝鮮国民への1日の平均エネルギー供給量」よりも少ないのだという。

 筆者は昨日も、とある24歳の女子と会って「あと10㎏痩せたい!」と激しく主張されたのだが、その彼女はポッチャリ型女子がとくに好みでもない筆者から見ても「今がMAXにソソるエロなバディ」で、「10㎏も痩せちゃったら、誰もキミのこと口説かなくなるよ」とさり気なくアドバイスしたものの馬耳東風、完全スルーされてしまった。

 おそらく「モデルのような体型」になりたいのだろうが、筆者がこれまで仕事でご一緒してきたモデルさんは、たしかに美しくはあったけど、一人たりともソソりはしなかった……ってことを、もっと世の男子たちも外に向かって発信すべきなのではなかろうか?

 ちなみに、フランス下院は4月3日、痩せ過ぎのモデルを採用した事務所に罰則を科す法案を賛成多数で可決した。「スリムなモデルに憧れるあまり、多くの女性が拒食症に陥っていると問題視しており、規制を設けて改善を促す」ことが狙いであるらしい。
   

   

ゴメスの日曜俗語館 / 山田ゴメス   


山田ゴメス(やまだ・ごめす)
日曜日「ゴメスの日曜俗語館」を担当。大阪府生まれ。エロからファッション、学年誌、音楽&美術評論、漫画原作まで、記名・無記名を問わず幅広く精通するマルチライター。『現代用語の基礎知識』2005年版では「おとなの現代用語」項目、2007年版では「生活スタイル事典」項目一部を担当。現在「日刊SPA!」「All About」の連載やバラエティ番組『解決!ナイナイアンサー」(日本テレビ)の相談員で活躍。著書に『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)など。趣味は草野球と阪神タイガース。
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