東京の渋谷・原宿などおしゃれな街とされるスポットで、スウェット姿の男性を見かけることが増えた。もちろん、住宅街でちょっとコンビニまで、といったラフな姿は日常的に目にするものだが、今回紹介する「スウェット男子」は意味合いが異なる。パンツだけをファッション感覚でスウェットにするなど、そのスタイルはコーディネートの一環としてとらえられているのだ。

 もとより、スポーツ系のアイテムを外出着として取り入れることは、服好きにとって珍しいことではない。部屋着としてのスウェットパンツならばダボッとした印象だが、スウェット男子が紹介される際のストリートスナップは、ほとんどが細身のシルエット。しかも、上半身はキメキメなことが多い。また、近年はテレビ番組で芸能人のオフショットが流れる機会も多く、彼らがブランドもののスウェットで現れることで、「これもアリ」と視聴者の意識を変えている部分があろう。

 とはいえ、まだまだ「だらしない」という声が多いことも事実。おしゃれ上級者以外はうかつに手を出さないほうがいいのかもしれない。それに、地方の小都市で若者のスウェット姿はあまりに日常的ということが多く、東京限定のファッション感覚ともいえそうだ。
   

   

旬wordウォッチ / 結城靖高   


結城靖高(ゆうき・やすたか)
火曜・木曜「旬Wordウォッチ」担当。STUDIO BEANS代表。出版社勤務を経て独立。新語・流行語の紹介からトリビアネタまで幅広い執筆活動を行う。雑誌・書籍の編集もフィールドの一つ。クイズ・パズルプランナーとしては、様々なプロジェクトに企画段階から参加。テレビ番組やソーシャルゲームにも作品を提供している。『書けそうで書けない小学校の漢字』(永岡書店)など著書・編著多数。
ジャパンナレッジとは

ジャパンナレッジは約1700冊以上(総額750万円)の膨大な辞書・事典などが使い放題のインターネット辞書・事典サイト。
日本国内のみならず、海外の有名大学から図書館まで、多くの機関で利用されています。

ジャパンナレッジ Personal についてもっと詳しく見る