2015年の夏、ビーチに現れるイケメン系の男子たちに「ある変化」が見られた。すね毛が目立たないのである。以前から、全身をツルツルにする男性は一定数いたが、その頑張りが女性にウケるとは限らない。いかにもキッチリ処理しています……という肌は、ナチュラルさに欠けるというわけだ。そこで最近では「あいだをとって」、すね毛を梳いて短くするカミソリが人気だ。

 値段が安く、ドラッグストアで気軽に買えることから、このジャンルの代名詞的存在になっているのがGATSBY(ギャツビー)ブランドの「ボディ ヘアトリマー」(マンダム)。両側に刃が存在し、長めでも短めでも好みでカットできるのがポイント。このたぐいのムダ毛処理に関するアイテムは急に現れたわけではないが、この夏は存在が若者たちにキャッチされ、ヒット商品になっている。

 ちなみに、すね毛ケアをする男子のすべてが、「モテたい、女子に嫌われたくない」という感覚を持っているわけではないだろう。もっと個人的に、美意識として濃い体毛を厭う傾向があるようだ。女性の側では、男子のすね毛など気にしていないという声もある。毛の処理は異性の目を気にして行なうものでなく、個の感覚で選択する時代が来ているようだ。
   

   

旬wordウォッチ / 結城靖高   


結城靖高(ゆうき・やすたか)
火曜・木曜「旬Wordウォッチ」担当。STUDIO BEANS代表。出版社勤務を経て独立。新語・流行語の紹介からトリビアネタまで幅広い執筆活動を行う。雑誌・書籍の編集もフィールドの一つ。クイズ・パズルプランナーとしては、様々なプロジェクトに企画段階から参加。テレビ番組やソーシャルゲームにも作品を提供している。『書けそうで書けない小学校の漢字』(永岡書店)など著書・編著多数。
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