秋といえば新鮮なサンマが食卓にのぼる季節だが、先日、スーパーで1匹220円もして驚いた。去年までは確か100円前後ではなかったか。

 サンマの資源量が長期的に減少傾向にあるという。「いまはまだ庶民の味のサンマだが、近い将来、高値の高級魚になるのでは」と懸念されているのだ。

 日本政府はサンマについて漁獲量に上限を設けている。2015年漁期(7月~16年6月)26.4万トン。前年比で26%も減った。これは上限制度を設けた1997年以降で過去最低の数字である。実際の漁獲量はこれを大きく下回る見通しだ。

 サンマ漁をめぐっては近年、台湾や韓国などが漁獲量を増やしている。大型漁船で北太平洋の公海に繰り出し、盛んにサンマ漁を行なっているのだ。とりわけ台湾の増加が著しく、2014年の漁獲量は23万トンで、それまで世界一だった日本を追い抜いた。

 資源量の減少について、そうした外国大型漁船による大量漁獲を指摘する声がある。

 サンマは北太平洋で6、7月を過ごした後、8月ごろから南下して日本近海にやってくる。台湾などの大型漁船は、日本近海にまでサンマが回遊する前に「先取り」している、という見方だ。日本の漁業関係者の危機感は強い。

 こうした中、「北太平洋漁業委員会」の初会合が2015年9月3日、東京都内で開かれた。同委員会は日本、カナダ、ロシア、中国、台湾、韓国などが北太平洋公海の漁業資源を話し合う国際的な枠組みだ。会合ではサンマの資源量調査を行なうことを決めた。

 漁業資源は有限であることを踏まえ、各国は資源管理に向けてきちんと議論していくべきである。
   

   

マンデー政経塾 / 板津久作   


板津久作(いたづ・きゅうさく)
月曜日「マンデー政経塾」担当。政治ジャーナリスト。永田町取材歴は20年。ただいま、糖質制限ダイエットに挑戦中。
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