若い世代を中心として、「ジェンダーレス男子」の人気が高まっているという。「ジェンダー」とは、からだの「性別」ではなく、社会的・文化的な「性別」のこと。「男らしさ」「女らしさ」などと表現されるのがジェンダーといえるだろう。

　時代を問わず「美少年」には中性的な魅力があるものだが、中性的とジェンダーレスは必ずしもイコールではない。ジェンダーレス男子の重要なポイントは、そのスタイルにおいて「性」がそもそも眼中にないことだ。カラコン（カラーコンタクト）、ネイルといったアイテムを好むが、それは「女性になりたい」からではなく、美意識から来る選択の一つなのだ。だから、彼らがレディースの服を着ていたり、メイクを施していても、それは「女装」ではない。むしろ、完全に女に見えるようなファッションとは何か違う、となるだろう。いわゆる「おネエ」や、最近テレビ界を席巻している「女装家」たちとは根本が異なる。

　「男くさいところがない」「しかし女くさいわけではない」彼らは、一部の女性にとって二次元の世界から抜け出してきたような魅力があるらしい（そういえばアニメキャラのような金髪も多い）。「ネオイケメン」とも称されることがある。