話題になった「コップのフチ子」など、一風変わったカプセルトイを世に送り出すメーカー「奇譚(きたん)クラブ」。その商品の一つに、2014年に発売された「スマホのおふとん」がある。このジョークのようなグッズがいま、教育現場の注目を浴びているという。

 昨今は中高生がスマホに夢中になりすぎて、勉強や睡眠のための時間が削られているという。学校としては放っておけない事態だが、言うまでもなく帰宅後の生徒にまで強制力を発揮できない。そこで、岡山県立矢掛(やかげ)高校の校長が、とあるチラシを作成した。書かれている文句は「夜になったらスマホも、おふとんへ!!」。ともに掲載されている画像は、くだんの「スマホのおふとん」だ。このチラシをフェイスブックにアップしたところ、十二分なインパクトを与えて情報が拡散されていった。

 メーカー側では、「いつもいっしょにいるスマホにも愛情を持ってほしい」という意図があった「スマホのおふとん」だが、思わぬ取り上げられ方に驚いているという。ともあれ、今回のようなトピックが話題となる背景には、スマホ依存の問題を若い世代にアピールする難しさが垣間見える。
   

   

旬wordウォッチ / 結城靖高   


結城靖高(ゆうき・やすたか)
火曜・木曜「旬Wordウォッチ」担当。STUDIO BEANS代表。出版社勤務を経て独立。新語・流行語の紹介からトリビアネタまで幅広い執筆活動を行う。雑誌・書籍の編集もフィールドの一つ。クイズ・パズルプランナーとしては、様々なプロジェクトに企画段階から参加。テレビ番組やソーシャルゲームにも作品を提供している。『書けそうで書けない小学校の漢字』(永岡書店)など著書・編著多数。
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