1983年に誕生した「ファミコン」ことファミリーコンピュータは、ゲーム機の代名詞となった偉大な存在だ。コントローラの機能性、ソフトの多様さ、娯楽家電としてのタフネスさ(昨今の互換機の頼りなさとくらべてそれは明らかだ)。スマホのゲームが全盛のいまも、多くの「元・子ども」たちはファミコンにいとおしさを感じている。

 その「復刻版」ともいえるのが「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」。往年のサイズを小型化した商品で、カセットを差すことはできないが、『スーパーマリオブラザーズ』『パックマン』『魔界村』『グラディウス』など、30タイトルの人気ゲームがあらかじめ入っている。

 11月10日の発売から品切れの状態が続いた。5980円との手頃な価格設定ながら、ネット通販ではその倍ほどで売られている。いまのところクリスマスシーズンにも再販の予定はないというから、任天堂も見通しが甘いのではないか。このニンテンドークラシックミニは、2017年発売予定の新しいハード「Nintendo Switch」にかつてのファミコンファンを回帰させる、いわゆる「販促」の意図があったようだが、下手を打てば任天堂のイメージを損なうことにもなりそうだ。
   

   

旬wordウォッチ / 結城靖高   


結城靖高(ゆうき・やすたか)
火曜・木曜「旬Wordウォッチ」担当。STUDIO BEANS代表。出版社勤務を経て独立。新語・流行語の紹介からトリビアネタまで幅広い執筆活動を行う。雑誌・書籍の編集もフィールドの一つ。クイズ・パズルプランナーとしては、様々なプロジェクトに企画段階から参加。テレビ番組やソーシャルゲームにも作品を提供している。『書けそうで書けない小学校の漢字』(永岡書店)など著書・編著多数。
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