糖質制限によるダイエットは誤解されやすい。たとえば、制限をするということと、「食べてはいけない」は違うのだが、考え方が極端になる傾向があるのだ。できれば医療と食の専門家のもとで行なうべきものである。

 そこで話題となっているMEC(メック)食だ。沖縄県の「こくらクリニック」院長・渡辺信幸氏が提唱する食事法で、肉(Meat)、卵(Egg)、チーズ(Cheese)の頭文字から来ている。お気づきのことと思うが、これらの食材には世間的に「やせる」イメージはないだろう。だが実際には、一日あたり肉200g・卵3個・チーズ120gを中心とした食事をすることで、減量につながるという。糖質を控えて、かつ一日に必要な栄養素はだいぶフォローできることになるらしい。一口あたり30回とよく噛むことも重要だ。それで足りなければ糖質を食べても「アリ」らしい。食の楽しみを完全に放棄することもない。

 本来、万人に合うダイエット法というものは存在しない。糖質制限でやせたはいいが、体調を大きく崩してしまったという例は多い。大事なことは、医療的な見地である。栄養に着目したMEC食も、体質によっては太ることさえあるだろう。自身の肥満の原因を正しく理解して、正しくやせていきたいものだ。
   

   

旬wordウォッチ / 結城靖高   


結城靖高(ゆうき・やすたか)
火曜・木曜「旬Wordウォッチ」担当。STUDIO BEANS代表。出版社勤務を経て独立。新語・流行語の紹介からトリビアネタまで幅広い執筆活動を行う。雑誌・書籍の編集もフィールドの一つ。クイズ・パズルプランナーとしては、様々なプロジェクトに企画段階から参加。テレビ番組やソーシャルゲームにも作品を提供している。『書けそうで書けない小学校の漢字』(永岡書店)など著書・編著多数。
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