バブル期には太い眉(そう、お笑い芸人・平野ノラのアレだ)、1990年代には細眉のトレンドがあった。近年では多様化というか、メイクのブームや年齢に合わせて眉もイメチェンする向きが多くなった。そして2016年、芸能界を「あまりいじらない、もしくはそのまま」の「ネイティブ眉」が席巻し、それにあこがれる女子が増えているそうだ。

 広瀬すず、中村アン、有村架純(ありむら・かすみ)などはネイティブ眉の代表的な存在ととらえられているが、実際のところ彼女たちはネイティブ「風」といった太めの眉。ただ、平愛梨(たいら・あいり)の妹としても知られる平祐奈(たいら・ゆうな)など、ティーンのモデル・アイドルたちのあいだで本当に「いじりなし」の眉が注目されてもいる。最近は昭和のごとく「清純派」が好まれる流れがあって(これも男たちの勝手なレッテルなので困ったものだが)、ネイティブ眉はその象徴のように語られている。

 「清純」とはまた違ったニュアンスで、生まれたままの眉は「若さ」を強調するところもある。いまは眉を整えている石原さとみも、若いときにはネイティブ眉に合った役柄が多かった。貴重な少女の時代には、おとなのように背伸びをするよりも、何もしないほうが顔に合っているという場合がある。年齢相応の眉、それはまさに自然なことではないだろうか。
   

   

旬wordウォッチ / 結城靖高   


結城靖高(ゆうき・やすたか)
火曜・木曜「旬Wordウォッチ」担当。STUDIO BEANS代表。出版社勤務を経て独立。新語・流行語の紹介からトリビアネタまで幅広い執筆活動を行う。雑誌・書籍の編集もフィールドの一つ。クイズ・パズルプランナーとしては、様々なプロジェクトに企画段階から参加。テレビ番組やソーシャルゲームにも作品を提供している。『書けそうで書けない小学校の漢字』(永岡書店)など著書・編著多数。
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