「毎月末の金曜日は、仕事を早めに切り上げ、街に出よう」

 プレミアムフライデーが2017年2月から始まる。月末の金曜日、終業時間を早めるよう企業に呼び掛ける取り組み。狙いは個人消費の喚起。サラリーマンに買い物や家族との食事をゆっくり楽しんでもらおうというものだ。

 仕掛け人は経済産業省。経団連や、デパート、スーパーなど流通業界も加わって「プレミアムフライデー推進協議会」を設立した。官民で協力し、全国的、継続的な取り組みとなることを目指している。

 第1回目は2017年2月24日。2回目以降も原則として毎月末の金曜日に実施。推進協議会は国民運動にしようと意気込んでおり、統一ロゴマークまで作った。

 退社時間はまだ日が明るい午後3時を想定。土曜日、日曜日も休みをとれば、「2.5連休」。月曜日も有休をとれば「3.5連休」。ちょっとした家族旅行も可能だ。

 経済産業省によると、プレミアムフライデーはライフスタイルのあり方を変える意味で、安倍政権の看板政策「働き方改革」とも連動しているという。

 ただ、金曜日に早く仕事を切り上げることができるのは、ごく一部の企業や職場に限られるのではないか。ひがみかもしれないが、公務員や経団連傘下の大企業なら可能だが、一般の職場、中小・零細企業や町工場ではそんな余裕はない。

 また、「個人消費を喚起する」と言っても、給与所得は増えていないし、少子高齢化の進展で、将来の年金への不安も拭えない中で、庶民の財布のひもは緩まない。経済産業省には「企業の経営者には、会社に利益をため込む『内部留保』を減らし、社員の給与を上げることが先だ」と言いたい。

 プレミアムフライデーが実施されても、結局、サラリーマンのおじさんたちの月末金曜日は、早く帰って「家呑み」じゃないのか。
   

   

マンデー政経塾 / 板津久作   


板津久作(いたづ・きゅうさく)
月曜日「マンデー政経塾」担当。政治ジャーナリスト。永田町取材歴は20年。ただいま、糖質制限ダイエットに挑戦中。
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