1:2013年に双葉社から出版されたミステリー小説のことで、著者は秋吉理香子。セレブなミッション系女子高が舞台となり、そこで発生した一人の女子学生の不可解な死を巡って、文学サークルのメンバーらが朗読で各々犯人と思っている人物を告白するストーリー。

2:↑の小説を同名で実写化した映画作品のこと。4月1日に全国公開……だったはずが、主演女優の旧・清水富美加(22:現・千眼美子(せんげん・よしこ))が「幸福の科学」問題絡みで突然(芸能界)引退を発表してしまったため、文字どおり先行きが「暗黒」な感じとなってしまった。現時点では公開延期やお蔵入りの予定はないらしく、清水(現・千眼)のトラブルのおかげで、かえって宣伝になった……との噂もある。

3:渋谷・新宿・三軒茶屋・立石(たていし)・横浜の野毛(のげ)など、かつての闇市や赤線・青線の跡地にできた怪しげな飲み屋街に出没する若い世代の女性のこと。ネーミングの由来は、2016年から始まった再開発工事のために今はなくなった東京の武蔵小山駅周辺の闇市跡の飲み屋街を、地元の人々が愛着を込めて「暗黒街」と呼んでいたため、と言われている。

 バブル時代後期に流行った「オヤジギャル」を彷彿させるブームであるが、まだ完全にみずからをオヤジ化できていない“オヤジ予備軍”的女子たちは、「ちょっとスリリングな女子会」と称し、人為的にソフィスティケイトされた暗黒街“風”の飲み屋街「恵比寿横丁(恵比寿)」「ハモニカ横丁(吉祥寺)」あたりで、ナンパ待ちしながらガチの暗黒女子を目指し、地道に基礎練を積んでいる……という。そして、ほぼ90%の予備軍が基礎練でおしまいとなってしまう……とも聞く。
   

   

ゴメスの日曜俗語館 / 山田ゴメス   


山田ゴメス(やまだ・ごめす)
日曜日「ゴメスの日曜俗語館」を担当。大阪府生まれ。エロからファッション、学年誌、音楽&美術評論、漫画原作まで、記名・無記名を問わず幅広く精通するマルチライター。『現代用語の基礎知識』2005年版では「おとなの現代用語」項目、2007年版では「生活スタイル事典」項目一部を担当。現在「日刊SPA!」「All About」の連載やバラエティ番組『解決!ナイナイアンサー」(日本テレビ)の相談員で活躍。著書に『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)など。趣味は草野球と阪神タイガース。
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