アイドルのファンというものは、細かいところの魅力にまで目が行き届いている。そう思わされるのが「ニャンちゅう線」という言葉だ。笑ったときに、目と頬のあいだの辺りにできるエクボの線をさす。なるほど、言われてみれば、なかなかチャーミングかもしれない。

 ニャンちゅう線が目立つ女性として、AKB48の総監督・横山由依、ももいろクローバーZの「あーりん」こと佐々木彩夏、人気女優の木村文乃らの名前が挙がっている。いずれも笑うと顔がクシャッとなるところが愛らしく、そこにファンは癒やされるのだ。

 名前のもとになったNHKの番組のキャラクター「ニャンちゅう」は、ネズミの気持ちを理解しようとネズミの着ぐるみを着ているネコ、というユニークな設定だ。1992年にデビューし、現在は日曜日のEテレ『ニャンちゅうワールド放送局』の看板となっている。頬にヒゲがある造形が、エクボの線のイメージのもとというわけだ。
   

   

旬wordウォッチ / 結城靖高   


結城靖高(ゆうき・やすたか)
火曜・木曜「旬Wordウォッチ」担当。STUDIO BEANS代表。出版社勤務を経て独立。新語・流行語の紹介からトリビアネタまで幅広い執筆活動を行う。雑誌・書籍の編集もフィールドの一つ。クイズ・パズルプランナーとしては、様々なプロジェクトに企画段階から参加。テレビ番組やソーシャルゲームにも作品を提供している。『書けそうで書けない小学校の漢字』(永岡書店)など著書・編著多数。
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