子どものランドセルの選択肢といえば、昔は黒と赤でシンプルだったものだが、現在ではすっかり様変わり。カラーやデザインが多種多様で、セミオーダーも珍しくない。メーカーの新規参入も見られ、競合も激化。人気のモデルは油断するとすぐに売り切れてしまうという時代なのだ。

 こうした状況を踏まえ、いま、ランドセルの購入時期がどんどん早まっているらしい。早ければ、我が子が年長さんになりたての頃にはもう動き始める。そして、ゴールデンウィークから夏にかけては、もう購入を終えてしまうそうだ。どれにしようか悩んでいる時間を含めて、以前よりも重たいイベントごとになっており、「婚活」「妊活」のような表現として「ラン活」とも呼ばれている。

 昨年は、高級ランドセルで知られる土屋鞄のサイトがダウンしたというトピックが話題にのぼった。7月1日の販売開始とともにアクセスが集中したことによるもので、加熱する状況が浮き彫りになった。もちろん、大手のメーカーならそこまで売り切れるほどのこともない。こだわりが強くないなら、情報に踊らされず冷静に動くのもよいだろう。
   

   

旬wordウォッチ / 結城靖高   


結城靖高(ゆうき・やすたか)
火曜・木曜「旬Wordウォッチ」担当。STUDIO BEANS代表。出版社勤務を経て独立。新語・流行語の紹介からトリビアネタまで幅広い執筆活動を行う。雑誌・書籍の編集もフィールドの一つ。クイズ・パズルプランナーとしては、様々なプロジェクトに企画段階から参加。テレビ番組やソーシャルゲームにも作品を提供している。『書けそうで書けない小学校の漢字』(永岡書店)など著書・編著多数。
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