目からウロコ!数え方のナゾ

~ 『数え方の辞典』収録のコラムより ~

第18回 数え方で分かるロボットの身近さ

技術の進歩に伴って、私達の身近な所に様々なロボットが登場しています。例えば、犬型のペットロボ(通称ロボット犬)の発売以来の数え方の変遷(へんせん)をたどると、ロボットがどれくらい私達にとって身近なものになってきているかが分かります。

ロボット犬が初めて市場に登場した1999年、メーカーは開発商品の一種として「ロボット犬1点」と数えていました。発売開始から注文が殺到し、大量生産が始まると新聞やニュースでは「ロボット犬1台」というふうに、機械を数える数え方へと変化しました。そして、多くの人がロボット犬を飼うようになって情が移ると、「ロボット犬1匹」と、動物を数える助数詞で数えるようになったのです。ロボット犬が、商品や機械という扱いを経て、ペットの一種として我々の生活に浸透していった様子が、数え方の移り変わりからも伺うことができます。

漫画の世界には多くのロボットが登場します。鉄腕アトムはロボットですが、人間的な振る舞いをするので「1人」と数えます。ドラえもんはネコ型ロボットだから「匹」か、と思いきや、2本足で歩き、人間さながらの生活を送っているので、これも「1人」と数えます。

現在開発途中の二足歩行のロボットが、近い将来、我々の仲間として、「1人」と数えられる日が来るかもしれません。

著者:飯田朝子(いいだあさこ)

東京都生まれ。東京女子大学、慶應義塾大学大学院を経て、1999年、東京大学人文社会系研究科言語学専門分野博士課程修了。博士(文学)取得。博士論文は『日本語主要助数詞の意味と用法』。現在は中央大学商学部教授。2004年に『数え方の辞典』(小学館)を上梓。主な著書に、『数え方もひとしお』(小学館)、『数え方でみがく日本語』(筑摩書房)など。

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