日本大百科全書(ニッポニカ)

紙漉重宝記
かみすきちょうほうき

1798年(寛政10)に、石見(いわみ)国遠田村(島根県益田市)の篤農家国東治兵衛(くにさきじへい)が著した製紙の解説書。大坂で出版された。農家に副業として紙漉きを勧めるため、原料の刈取りから製品の出荷に至るまでを詳細に図解した啓蒙(けいもう)書で、当時の画家靖中庵丹羽桃渓(せいちゅうあんにわとうけい)の漫画風挿絵が多数入っている。現代までに復刻版も多く、海外でも翻訳されている。
[町田誠之]