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中国、雲南(うんなん)省西部の県級市。淡水湖である海(じかい)沿岸に位置する。大理ペー族自治州の政府所在地。人口60万9884(2013)で、そのうちペー族が7割近くを占める。漢代から開け、唐代の南詔(なんしょう)国、宋(そう)代の大理国の首都となった。モンゴル人によって大理国が滅ぼされたのち、元代は太和(たいわ)県、明(みん)・清(しん)代は大理府の府治が置かれた。点蒼(てんそう)山をはじめ周囲の山は大理石の埋蔵が多く、各所に採石場がある。弓魚(コイ科の魚)を主とする海の漁業も盛んである。広大線(広通(こうつう)―大理)、成昆(せいこん)線を経由して省都昆明(こんめい)と通じている。海南東岸には大理空港がある。南詔の太和城跡、南詔徳化碑、崇聖寺三塔、弘聖寺塔、感通寺、蝴蝶泉(こちょうせん)などの名勝・旧跡が多い。毎年3月に行われるペー族の市三月街(さんがつがい)が有名。
[青木千枝子・河野通博・編集部]