ラグビーの国際統括団体。略称WR。1886年にインターナショナル・ラグビー・フットボール・ボードInternational Rugby Football Board(IRFB)として、スコットランド、ウェールズ、アイルランドによって設立された。1890年にイングランドが参加。1948年にオーストラリア、ニュージーランド、南アフリカが加わった。名称は1997年に国際ラグビーボードInternational Rugby Board(IRB)、さらに2014年11月に現名称に改められた。本部はアイルランドのダブリン。2015年時点で、世界の国と地域から118協会が加盟しており、アフリカ、アジア、ヨーロッパ、北アメリカとカリブ、南アメリカ、オセアニアの6地域のそれぞれに統括組織がある。WRが主催、運営する大会としては、4年に一度開かれるラグビーワールドカップが最大のものである。その他の国際大会として、7人制ラグビーの年間シリーズであるワールドラグビーセブンズ、2008年から毎年開催されている20歳以下のラグビージュニア選手権、環太平洋における国ごとの実力差を埋める目的で開かれているパシフィック・ネーションズカップなどがある。また、女子のおもな大会には、4年に一度開かれる女子ラグビーワールドカップ、7人制女子ラグビーのワールドラグビー女子セブンズシリーズがある。また、2016年からは夏季オリンピック競技として7人制ラグビーが加えられた。
WRが発表するワールドランキングは、2016年5月時点で1位ニュージーランド、2位オーストラリア、3位南アフリカで、日本は10位である。女子ラグビーの国際ランキングは、ワールドラグビーセブンズのシリーズランキングが採用されている。2014―2015年シーズンは、1位ニュージーランド、2位オーストラリア、3位カナダであった。また、WRの発表によれば、ラグビーワールドカップの商業的な成功やオリンピック競技への復活などを背景に世界のラグビー人口は増加し、2014年にはおよそ660万人に達した。
[編集部]