日本大百科全書(ニッポニカ)

政治活動費
せいじかつどうひ

政治資金規正法の規制対象となる政治団体および公職(国会議員、地方議員、自治体の首長)の候補者が支出する政治資金のうち、政治上の主義、施策の推進や公職の候補者推薦などの政治活動を行うために支払われる経費のこと。おもな費目としては、交際費や渉外費などの組織活動費、選挙の公認推薦料や陣中見舞いなどの選挙関係費、宣伝や政治資金パーティー開催・機関誌の発行などの事業費、調査研究費、寄付金、その他の経費と幅広く、人件費や事務所費などの経常経費を除く支出のほぼすべてが該当する。これらの経費は1件あたり5万円を超える支出に関し、政治団体の収支報告書に記載し、領収書の写しなどの添付が必要である。
 政治活動費の原資は、個人や企業、団体から寄付された政治献金、税金から政党を通して受け取る政党交付金である。なお、地方議員の政策立案などのための費用として、地方自治体から議員に対して支払われる政務活動費とは異なる。
 政治活動費については、2006年(平成18)から2007年にかけて収支報告における虚偽記載や経費の架空計上などが社会問題化したことを受け、2007年に政治資金規正法改正案が議員立法として提案され、成立した。これにより、政治資金規正法の規制対象となる政治団体のうち、国会議員・候補者が代表者である資金管理団体など、国会議員と関係の深い政治団体が、国会議員関係政治団体として新たに定義され、該当する団体は、収支報告に記載が必要な対象費目が拡大されるとともに、明細記載基準が5万円から1万円に引き下げられ、さらに1万円以下の経費についても少額領収書等の開示が求められることになった。
 これにより政治資金の使途について透明性は高められたものの、使途そのものに制限はなく、また国会議員関係政治団体以外の資金管理団体やその他の政治団体については、1件5万円未満の支出内訳を報告する義務はないため、これらの政治団体を迂回(うかい)させる資金環流や蓄財などが問題視されている。
[編集部]