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板の上に砂をまいておき、板を振動させたときにできる砂の描く図形。ドイツの物理学者クラードニによって発見された。一般に物体を振動させると、大きく振動する部分、すちわち腹(はら)と、ほとんど振動しない部分、すなわち節(ふし)ができるが、二次元の板の場合、節は線状にでき、節線とよばれる。板を振動させるとその上の砂は節線上に集まるので、クラードニ図形ができあがる。これを利用して板の振動の形態(モード)を調べることができる。単純な方法であるが簡便であり、現在でもギターの胴板の振動を調べるときなどにも使われている。
[比企能夫]