日本大百科全書(ニッポニカ)

国立循環器病研究センター
こくりつじゅんかんきびょうけんきゅうせんたー

循環器病を対象とする高度専門医療の研究を行う、厚生労働省所管の国立研究開発法人(独立行政法人)。英語名はNational Cerebral and Cardiovascular Center、略称はNCVC。「高度専門医療に関する研究等を行う国立研究開発法人に関する法律」(平成20年法律第93号)に基づく、医療に関する六つのナショナルセンター(国立高度専門医療研究センター)の一つである。1977年(昭和52)、国立循環器病センターとして設立。2010年(平成22)4月、独立行政法人となり、2015年4月、国立研究開発法人に移行した。本部の所在地は大阪府吹田(すいた)市藤白台5-7-1。
 設立の目的は、循環器病関連医療に関し、調査、研究および技術開発、医療の提供、技術者の研修等を行うことにより、循環器病に関する高度かつ専門的な医療の向上を図ることである。おもな業務は以下のとおりである。(1)循環器病関連医療に関する調査、研究および技術開発。(2)循環器病に関する医療の提供。(3)循環器病医療の技術者の研修。(4)前記(1)~(3)の成果の普及および政策提言。機関の特徴として病院と研究機関との一体化があり、臨床現場の課題を研究にフィードバックし、研究成果を臨床にただちに反映させている。心臓病の患者と脳卒中患者とは心臓や他の血管に関して研究面での共通性があるため、心臓血管と脳血管部門が連携して最先端の医療を提供していることも特徴である。また、高度専門医療機関として草創期から心臓移植を行っており、移植関係学会合同委員会が認定する国内10か所の心臓移植実施施設の一つとして、2017年7月までに100例の心臓移植が実施されている。10歳以下の小児の心臓移植を行うことができる4施設の一つでもあり、小児心臓移植の実施に向けて関連部門を整備している。
[編集部]