開削トンネルの工法(開削工法)[百科マルチメディア]
図は、路面覆工式土止め開削による地下鉄工事の標準的な施工順序を示す。地表から掘り下げ、地下の所定位置にトンネル構築物を建造したあと、その上部を埋め戻す方法である。地下の比較的浅い場所に用いられ、都市トンネルの標準的工法といえよう。
まず両側に杭(くい)を打ち込む。杭や土止め壁によって支持される横桁(よこげた)を架け渡し、覆工板(ふっこうばん)を張って覆蓋(ふくがい)し、路面の交通を確保する。埋設物支持桁より、ガス、上下水道などの地下埋設物を吊り下げて防護する。次に、坑内を掘削していく。湧水、土圧などに対して腹起し、切梁(きりばり)で杭を支持する。土はバケットなどで巻き上げる。所定の深さまで掘り、敷砂利を固めてコンクリートで基礎をつくり、防水工を施しつつ上・下床、側壁などにコンクリートを打設する。埋設物を復旧し、土砂で埋め戻す。支保工材、覆工板などを撤去し、路面復旧する
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