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  10. 石清水祭
改訂新版・世界大百科事典

石清水祭
いわしみずさい

京都府八幡市の石清水八幡宮で毎年9月15日に行われる例大祭。賀茂祭(葵(あおい)祭),春日祭とともに三大勅祭の一つ。古くは旧暦8月15日に行われ,明治まで石清水放生会(ほうじようえ)と称した。放生会の起源は《政事要略》によると,720年(養老4),隼人征討のとき隼人を殺した報いとして放生会を奉仕するようにとの宇佐八幡神の託宣により始められたと伝えられる。石清水における放生会は,863年(貞観5)僧安宗により初めて行われ,948年(天暦2)勅祭となる。974年(天延2)朝廷の節会に準じて楽を奏すようになり,1070年(延久2)には神幸を行幸の儀に準じて行うようになり,盛大となった。石清水放生会は8月の月初めから捕らえておいた生魚,生鳥を山や川に放ち,天皇,将軍はじめ万民の泰平を祈願する祭りで,人々の厚い崇敬をうけた。しかし,応仁の乱以降しばしば延引,中絶した。1679年(延宝7)再興されたが,明治維新後,ふたたび中絶,1884年勅祭として仏教色を排して再興された。現行の祭儀では,9月15日午前2時に八幡三座の神霊を鳳輦(ほうれん)3基に移して山を下り,二の鳥居に設けられた絹屋殿に着く。ここで里神楽と奏楽があり,勅使以下の奉迎をうける。これより行幸に準じた行列を組んで山麓の頓宮(とんぐう)に着く。頓宮では神職が神饌・花を供え,次に宮司が祝詞を読む。ついで勅使が幣物を供え祭文を読み,宮司が返(かえし)祝詞をいう。このあと神前に神馬を引き回し,雅楽奉奏があって,幣物・神饌・供花を撤し,一同退下する。鳳輦3基は夕刻まで頓宮にとどまったのち,遷幸の儀があり,その後放生池において魚鳥を放つ行事が行われる。山上の本社に遷御し,宮司が祝詞を読み扉を閉じて,祭儀を終了する。

 また,同宮の二大祭の一つである石清水臨時祭は,942年(天慶5)に平将門・藤原純友の乱平定の報賽(ほうさい)のため臨時に行われたのが始まりで,971年(天禄2)からは名称は臨時祭のままで恒例となり,毎年旧3月に行われた。古くは賀茂祭を北祭というのに対して南祭ともいわれ,京の二大祭の一つとも称されたが,1870年(明治3)に廃止された。
[岡田 荘司]

[索引語]
石清水放生会 石清水臨時祭 南祭
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1. 石清水祭
世界大百科事典
京都府八幡市の石清水八幡宮で毎年9月15日に行われる例大祭。賀茂祭(葵(あおい)祭),春日祭とともに三大勅祭の一つ。古くは旧暦8月15日に行われ,明治まで石清水 ...
2. いわしみず‐さい[いはしみづ‥]【石清水祭】
日本国語大辞典
〔名〕「いわしみずほうじょうえ(石清水放生会)」に同じ。〓[ズ] ...
3. いわしみずさい【石清水祭】
国史大辞典
⇒石清水放生会(いわしみずほうじょうえ)  ...
4. 葵祭
日本大百科全書
はちまんぐう)(京都府八幡(やわた)市)の祭りを南祭というのに対して、北祭ともよんだ。現在も石清水祭、春日(かすが)祭とともに三大勅祭の一つ。祭日は、明治以前は ...
5. 葵祭
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身につけることからこの名を称した。古くは旧暦4月中の酉の日に行われていたが,現在は5月15日に行われる。石清水祭,春日祭とともに三大勅祭の一つ。806年(大同1 ...
6. 石清水八幡宮画像
日本大百科全書
社宝の「石清水八幡宮文書」、五輪塔、石造灯籠(とうろう)各1基は国の重要文化財。9月15日の例祭(石清水祭)は、古くは放生会(ほうじょうえ)といい、賀茂祭、春日 ...
7. 石清水八幡宮
世界大百科事典
集中した紀氏門閥体制を形成した。祭礼は旧暦3月の石清水臨時祭と旧暦8月の石清水放生会(ほうじようえ)(石清水祭)が宮内の二大勅会であり,後者は〈殺生禁断〉の思想 ...
8. いわしみず‐はちまんぐう[いはしみづ‥]【石清水八幡宮】
日本国語大辞典
春日大社とともに三社託宣中の神という。宇佐八幡、筥崎(はこざき)八幡とともに三八幡の一つ。九月一五日の例大祭(石清水祭)は旧放生会で、賀茂(葵)祭・春日祭ととも ...
9. いわしみずはちまんぐう【石清水八幡宮】京都府:八幡市
日本歴史地名大系
延宝七年再興された。明治元年中秋祭と改称、同一七年旧儀を復して男山祭と称し九月一五日に改め、大正七年以来石清水祭とし、現在に至る。神楽のうち二月・一一月の上卯日 ...
10. いわしみず‐ほうじょうえ[いはしみづハウジャウヱ]【石清水放生会】
日本国語大辞典
延宝七年(一六七九)再興、明治元年(一八六八)に仲秋祭(ちゅうしゅうさい)と改称され、現在は、石清水祭という。男山八幡祭。八幡の法生会。《季・秋》*日本紀略‐天 ...
11. いわしみずほうじょうえ【石清水放生会】画像
国史大辞典
京都府綴喜郡八幡町の石清水八幡宮で毎年旧八月十五日に行われる勅祭。今は石清水祭という。『政事要略』に放生会は宇佐宮より伝わり、会日に縁起文を読み最勝妙典を講ず ...
12. 義経記 23ページ
日本古典文学全集
飾ったので、一名、葵祭とも。奈良市春日野にある春日大社。祭礼は二月と十一月の上の申の日。賀茂祭・石清水祭とともに三勅祭の一。京都市伏見区深草町にある伏見稲荷神社 ...
13. 神饌
日本大百科全書
も)神社(京都)の賀茂祭(葵(あおい)祭)、石清水八幡宮(いわしみずはちまんぐう)(京都)の石清水祭、その他の神饌がある。これらによると、米は飯として供え、飯に ...
14. 増訂 工芸志料 50ページ
東洋文庫
用いる織物。普通着尺や帯縮緬○縮緬は其の始め詳かならず。保元三年ト肝鰍百(蓋八)三月廿二日の兵範記に、石清水祭の使の装束を記して曰く、下襲縮緬云々、当時縮緬のあ ...
15. ちょくさい【勅祭】
国史大辞典
毎)の諸社が勅祭社とされた。このうち、春日祭(三月十三日)・賀茂祭(五月十五日、通称葵祭)・石清水祭(九月十五日)を三勅祭と称する。 (倉林 正次)  ...
16. 二十二社
日本大百科全書
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17. 放生会
世界大百科事典
八幡宮が山城国に勧請されてのち,863年(貞観5)からは毎年8月15日に行われるにいたった(石清水祭)。同宮の放生会はのちには勅会となり著名であるが,すでに75 ...
18. みなみ‐まつり【南祭】
日本国語大辞典
南祭と云」(2)陰暦八月一五日に行なわれた石清水八幡宮の放生会(ほうじょうえ)の別称。現在は石清水祭と称し、九月一五日に行なわれる。*車屋本謡曲・放生川〔143 ...
19. むれのしょう【牟礼庄】香川県:木田郡/牟礼町
日本歴史地名大系
記した「榊葉集」所収の寛喜三年(一二三一)四月二二日の石清水八幡宮寺供米支配状によると、当庄は石清水祭神の一つ比〓大神(玉依姫)の国 ...
20. 有職故実
世界大百科事典
古記録を写し,霊元天皇また朝儀の復興に尽力した。そして神宮造営をはじめ,停止されていた賀茂・石清水祭なども復興され,大嘗会(だいじようえ)も後柏原天皇以来160 ...
21. 梁塵秘抄 325ページ
日本古典文学全集
所収するが、第二句「春日の山の」である。二月と十一月の上の申の日が祭の定日。例祭である春日祭は、賀茂・石清水祭とともに三勅祭として盛儀を誇った。春日大社の東に接 ...
「石清水祭」の情報だけではなく、「石清水祭」に関するさまざまな情報も同時に調べることができるため、幅広い視点から知ることができます。
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