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国史大辞典

神在祭
かみありまつり
出雲大社・佐太神社などで行われる神事。「じんざいさい」ともいう。元来十月はことに祭りの賑々しく執り行われる月で、「かみ(神)のつき(月)」といったが、のちに「かんな(し)づき(神無月)」と訓むようになると、この月には諸国の神々がその地を離れて出雲国につどい、出雲大社の摂社上宮や、大社を隔たる二里ばかりの斐伊川南岸にある万九千神社などに宿泊し、男女の縁を結んだり、人間の善悪・邪正を審判したりすると考えられるようになった。したがって「神集い」のある出雲国では十月を「神在月」と称し、出雲大社では旧暦の十月十一日から十七日まで神迎え・神待ちの神事にあたる神在祭を行い、ついで二十六日夜には、神々が出雲国を出立するとして神送りの祭儀にあたる神等去出(からさで)神事を執り行う。また、同国の佐太神社でも、祭日には多少相違があるが、同様の祭儀が執り行われる。天文十三年(一五四四)に一条兼冬の補筆した『世諺問答』に、「神無月」とは「諸神いづもの大やしろへ下給へば申ともいへり」とあるのが、その文献上の初見であるともいう。これ以前には、「この月、万の神達、(伊勢の)太神宮へ集り給ふ」(『徒然草』二〇二段、なお『釈日本紀』九「天平〓」の項参照)という説が流布していたことも注意を要しよう。
[参考文献]
柳田国男『神道と民俗学』(『定本柳田国男集』一〇)、同「巫女考」(同九所収)、曾根研三「出雲国造の治神思想」(地方史研究所編『出雲・隠岐』所収)、朝山皓「神在祭について」(『神道史学』四)、鈴木義一「御腰懸の御宝器について―諸神参候の信仰―」(『国学院雑誌』六四ノ五・六)
(西田 長男)
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祇園祭(日本大百科全書(ニッポニカ))
京都市東山区祇園町に所在する八坂(やさか)神社の祭礼。毎年7月17日から24日まで行われる。以前は祇園会(え)あるいは祇園御霊会(ごりょうえ)ともいった。東京の神田祭、大阪の天神祭とともに三大祭に数えられている。起源は、平安時代の869年(貞観11)に全国に疫病が流行したため
(日本大百科全書(ニッポニカ))
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管絃祭(日本大百科全書(ニッポニカ))
神事には往々にして管絃を奉奏することが行われるが、とくにその規模を大きくして神輿(みこし)を船中に奉安し、管絃を吹奏して神霊をなぐさめる神事。広島県廿日市(はつかいち)市宮島町の厳島(いつくしま)神社、福井県敦賀(つるが)市の金崎宮(かねがさきぐう)などで行われている。
忌籠祭(改訂新版・世界大百科事典)
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悪態祭(日本大百科全書(ニッポニカ))
集まった群衆が互いに悪口を言い合うことが特徴の祭礼。悪口(あっこう)祭、悪たれ祭、喧嘩(けんか)祭などともいう。相手を言い負かせば幸運を得るとしたことに基づくらしいが、年頭の祭りに多く、もと年占(としうら)の意味が濃かったようである。
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官祭(国史大辞典)
往古は神祇官の神名帳(官帳)に登載され、祈年祭の班幣に預かった神社を官社といい、その祭を官祭といった。『延喜式』によれば全国には大小三千百三十二座(二千八百六十一社)の官社があり、その数だけの官祭があった訳である。そのうち大社については、名神・月次・新嘗・相嘗の祭に
還幸祭(改訂新版・世界大百科事典)
神幸(しんこう)祭,渡御(とぎよ)祭に対する祭りで,御旅所へ出御(しゆつぎよ)した神霊が本社へ還幸する祭儀のこと。一般に出御の儀よりも事いそいで行われるが,むしろ還幸祭に重点をおく神社も多い。例えば,伏見稲荷大社の稲荷祭では出御の際は裏門からそっと出るが,還幸のときは
賀茂臨時祭(国史大辞典)
京都の上・下賀茂社の祭。宇多天皇が即位前の元慶六年(八八二)狩猟の際、冬祭を行うべき託宣をうけ、寛平元年(八八九)十一月二十一日にはじめて藤原時平を勅使として臨時祭を行い、以後毎年十一月の下の酉の日に行われた。応仁の乱後中絶し、近世に入って文化十一年(一八一四)
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京都の賀茂別雷神社(上社)・賀茂御祖神社(下社)の例祭。葵祭。また石清水八幡宮の祭(南祭)に対して北祭ともいった。古代には単に祭といえばこの祭を指した。社伝によれば欽明朝、気候不順、天下凶作のため卜部伊吉若日子をして占わしめたところ、賀茂神の祟とわかったので神託により
神送祭(国史大辞典)
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1. かみあり‐まつり【神在祭】
デジタル大辞泉
出雲大社・佐太神社など出雲地方の神社で陰暦10月に行われる祭り。全国の神々を迎えるための神事。→神在月《季 冬》  ...
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4. じんざいさい【神在祭】
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づき)と称するが、出雲では神在月(かみありづき)といい、全国の神々が出雲大社に参集するとして神在祭が行われる。出雲大社ではこのほか70回もの神事が執り行われる。 ...
13. じんざい‐もち【神在餠】
日本国語大辞典
〕「じんざいもち、白井氏の説に、出雲国秋鹿佐田社に毎歳十月十六日より廿五日に至りて祭儀あり、神在祭といへり。土俗誦経念仏を禁じ、赤豆をもて ...
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東洋文庫
ていたが、現在はすたれている。同様な行事は八束郡鹿島町の佐太神社に  もあり、十月行なわれる神在祭に際して海竜が汀に出現するのを、神主が取上げて社へ持ち帰る。前 ...
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「神在祭」の情報だけではなく、「神在祭」に関するさまざまな情報も同時に調べることができるため、幅広い視点から知ることができます。
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