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  10. 還幸祭
改訂新版・世界大百科事典

還幸祭
かんこうさい

神幸(しんこう)祭,渡御(とぎよ)祭に対する祭りで,御旅所へ出御(しゆつぎよ)した神霊が本社へ還幸する祭儀のこと。一般に出御の儀よりも事いそいで行われるが,むしろ還幸祭に重点をおく神社も多い。例えば,伏見稲荷大社の稲荷祭では出御の際は裏門からそっと出るが,還幸のときは正面から堂々と威儀をととのえて入御する。また,賀茂別雷神社の御阿礼(みあれ)神事では山から神社に神霊を迎える真夜中の行事が神幸祭の中心をなすことや,奈良地方の神社で,祭りに先だってあらかじめ神霊が頭屋(とうや)などに渡御して何日か逗留の後,祭りの当日に頭屋から神社へ還幸する。この場合もこの行列に重点がおかれ,これに奉幣行事を伴うことが多い。こうした事実から,ごく古い時代にはむしろ神霊を神社に迎えることが本質であったとされ,祭りに限って神社から御旅所においでになるとか,村中を巡るとか言うのはその後の変化とみられている。
[茂木 貞純]

[索引語]
御阿礼(みあれ)神事
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検索コンテンツ
1. 還幸祭
世界大百科事典
つぎよ)した神霊が本社へ還幸する祭儀のこと。一般に出御の儀よりも事いそいで行われるが,むしろ還幸祭に重点をおく神社も多い。例えば,伏見稲荷大社の稲荷祭では出御の ...
2. かんこう‐さい【還幸祭】
デジタル大辞泉
神幸を終えて、本社に戻った神霊を御輿(みこし)から社殿へ移す祭事。  ...
3. かんこう‐さい[クヮンカウ‥]【還幸祭】
日本国語大辞典
〔名〕神が神幸よりお帰りになった時、神霊を神輿(みこし)から社殿に遷(うつ)す祭。カンコーサイ〓 ...
4. いなり の 還幸祭(かんこうさい)
日本国語大辞典
稲荷祭(1)で御旅所から本社へ還幸する祭礼。いなりの御旅。 ...
5. いなりたいしゃ【稲荷大社】
国史大辞典
明応造営当時の姿に復元した。ちなみに、当社は古くから教王護国寺(東寺)の鎮守と仰がれ、五月の還幸祭には、旅所を出た五座の神輿は、途中同寺に入り、神供のことがあっ ...
6. いなり の 御旅(おたび)
日本国語大辞典
「いなり(稲荷)の還幸祭(かんこうさい)」に同じ。 ...
7. いなり‐まつり【稲荷祭(り)】
デジタル大辞泉
中(なか)の午の日)の神幸祭(稲荷のお出(いで))、5月初卯(はつう)の日(古くは陰暦4月、上の卯の日)の還幸祭(稲荷のお旅)、4月9日の例祭がある。《季 春》 ...
8. いなりまつり【稲荷祭】
国史大辞典
神輿に遷し、旅所に渡御があり、駐ること二十日で、上述の四月上卯日に還幸があって祭典が行われる。この還幸祭を稲荷祭という。旅所より還幸の際、神輿が教王護国寺(東寺 ...
9. いなり‐まつり【稲荷祭】画像
日本国語大辞典
)に本社に還幸する還幸祭(「稲荷のお旅」)とがある。御旅所より還幸のさい、神輿が東寺に入り寺家の神供を受けた。明治以後、改暦により、四月第二午日を神幸祭、五月第 ...
10. うさじんぐう【宇佐神宮】大分県:宇佐市/旧宇佐町地区/宇佐村
日本歴史地名大系
奏上し、権禰宜が御米・御酒を海中に注ぎ、さらに蜷と蛤を海に放ち、儀式が終了する。一一日午後に御還幸祭を行い、浮殿―宇佐蔀―平松―百体神社(隼人の霊を祀る)で参拝 ...
11. うじじんじゃ【宇治神社】京都府:宇治市/乙方村
日本歴史地名大系
井香太夫によって、翁舞が上演されていた(菟道旧記浜千鳥)。現在も五月八日に神幸祭、六月八日に還幸祭が行われるが、神輿一基の渡御があるのみで昔日の面影はない。 ...
12. うじ‐まつり[うぢ‥]【宇治祭】
日本国語大辞典
〔名〕京都府宇治市、宇治神社の宇治離宮祭。現在は五月八日が御出祭(おいでまつ)り、六月八日が還幸祭(例祭)で、その間を祭礼期間とする。古くは七福神に扮した行列が ...
13. おおみやじんじゃ【大宮神社】京都府:綴喜郡/宇治田原町/荒木村
日本歴史地名大系
荒木神(新)座・八幡座・声翁座・王鼻座などの宮座が付属する。毎年一〇月一〇日に行われる三社祭還幸祭の舞物は府指定無形民俗文化財。〈京都・山城寺院神社大事典〉 ...
14. 御旅所
世界大百科事典
行うことなどの例を考えると,旅所はほんらい神の降臨を仰いで祭儀を行う場所そのものであったかとも考えられる。→還幸祭 →神幸祭萩原 龍夫 神輿 御輿宿 頓宮 旅所 ...
15. 伽婢子 2 351ページ
東洋文庫
御田植祭、八朔祭(神事角 力・六斎念仏奉納)、上卯祭、中酉祭等があり、 中でも特に有名なのは出御祭と還幸祭に分れ、六 基の神輿が桂川を渡御する神輿渡御祭(四月下 ...
16. 改訂 京都民俗志 16ページ
東洋文庫
八人ある家もあった。今は外来者多く、戸数は二千余になっている。 祭日は、明治には旧九月十日が神幸祭、十三日が還幸祭であった。ついで新暦を採用することとなり、十月 ...
17. 改訂 京都民俗志 17ページ
東洋文庫
今では春祭に戻した地もあるが、しかしもと通りを守っている所も多い。北白川は今も十月二十日が神幸祭、二十三日が還幸祭である。 この里を大正時代に上の町・宮本町(以 ...
18. きたしらかわてんじんぐう【北白川天神宮】京都市:左京区/白川村地図
日本歴史地名大系
立の石鳥居のみがそれ以前のものである(山州名跡志)。明治以前には九月一〇日が神幸祭、一三日が還幸祭で神輿が一基出された(拾遺都名所図会)。新暦採用後は一〇月一〇 ...
19. きたの‐ずいきまつり【北野瑞饋祭】
日本国語大辞典
〔名〕京都市上京区にある北野神社で一〇月一日から四日間(古くは陰暦九月四日)に行なわれる祭礼。四日の還幸祭に、芋茎(ずいき)や秋の野菜、果実で作った神輿が供奉さ ...
20. きたのてんまんぐう【北野天満宮】京都市:上京区/翔鸞学区/馬喰町地図
日本歴史地名大系
一説に菜種の御供とは「なだめの御供」といい道真の霊を鎮める意という。瑞饋祭は一〇月一日の神幸祭と四日の還幸祭からなる。西京の神人が近隣の農民と結び、毎年九月九日 ...
21. 京都(市)画像
日本大百科全書
豪華な祇園祭が始まる。元来は疫病退散のための町衆の祭りで、7月1日の吉符入(きっぷいり)を皮切りに、24日の還幸祭までの3週間にわたって行われる。とくに、16日 ...
22. 御霊会
世界大百科事典
その後,明治に入り,新暦5月1日に神幸祭,同じく18日に還幸祭が行われてきた。→御霊信仰岡田 荘司 御霊祭 上御霊神社 下御霊神社 神幸祭 還幸祭 ...
23. 御霊神社
日本大百科全書
勅修、その後は毎年8月18日に御霊祭が行われたが、現在はいずれも5月1日に神幸祭、同18日に還幸祭を行っている。 なお、このほかにも同名の神社が各地にあり、鎌倉 ...
24. さいわいいなりじんじゃ【幸稲荷神社】秋田県:鹿角市/花輪村
日本歴史地名大系
文明二年(一四七〇)、天文二三年(一五五四)に再築したという(花輪郷土誌)。現在、八月二〇日の還幸祭に行われる花輪ばやし(県無形民俗文化財)には各町内が参加、朝 ...
25. さがじんじゃ【佐牙神社】京都府:綴喜郡/田辺町/江津村
日本歴史地名大系
列に加わっている。現在は一〇月一七日に山本の御旅所へ向けての神幸祭、翌一八日に江津の本社への還幸祭が行われている。〔殿舎〕「綴喜郡誌」によると永正六年(一五〇九 ...
26. さきちじんじゃ【佐伎治神社】福井県:大飯郡/高浜町/高浜村
日本歴史地名大系
二日目から六日目までは、各区の御旅所などで屋台芸が演じられる。最終の七日目を本日といって神輿の還幸祭が行われ、途中宮崎海岸の鳥居浜で神輿の御洗式がある。当社の神 ...
27. さんのみやじんじゃ【三宮神社】京都府:綴喜郡/宇治田原町/平岡村
日本歴史地名大系
構成する神社で、殿座・大道寺本座・四村新座などの宮座が付属する。毎年一〇月一〇日に行われる三社祭還幸祭の舞物は府指定無形民俗文化財。〈京都・山城寺院神社大事典〉 ...
28. しらかわ‐まつり[しらかは‥]【白川祭】
日本国語大辞典
つたえる高盛献饌(たかもりけんせん)の儀があり、二三日(古くは陰暦九月一三日、昭和四八年以降は一〇月一〇日)の還幸祭には三つの鉾(ほこ)組から鉾を出し、神輿(み ...
29. 新可笑記(井原西鶴集) 564ページ
日本古典文学全集
礼。六月七日から十四日まで行われる。七日は御輿が御旅所に迎えられる神幸祭、十四日は本社に帰る還幸祭。両日に山車が出る。祭に出る山車。山と鉾の二種がある。ここは広 ...
30. しんこうさい【神幸祭】
国史大辞典
神社祭祀のうち、神霊が本社より他所に渡御する祭。「おわたり」「みゆき」「おいで」などとも称し、その帰りを還幸祭と呼ぶ場合もある。起源は不詳であるが、古代末期には ...
31. 神幸祭
世界大百科事典
神霊の来臨,移動を中心とする神事。渡御祭とかお旅とかお出でともいい,本社に帰るのをとくに還幸祭などともいう。日本の祭りは,神霊の出現を待ってその招迎と鎮送を基本 ...
32. たいまつ‐まつり【松明祭・炬火祭】
日本国語大辞典
〔名〕京都市伏見区にある三栖(みす)神社の祭礼。昔は九月、今は一〇月の一二日に神幸祭、一六日に還幸祭が行なわれる。一二日夜、直径一メートルほどの大松明一対をかつ ...
33. 津和野弥栄神社の鷺舞
デジタル大辞泉プラス
島根県鹿足郡津和野町森村に伝わる民俗芸能。7月の弥栄神社の例大祭の中の「神幸祭」および「還幸祭」で奉納される。鷺の頭と羽に見立てた飾りをつけた舞い手が舞う、動物 ...
34. にいなづめはちまんぐう【新名爪八幡宮】宮崎県:宮崎市/新名爪村
日本歴史地名大系
名に改称した。例祭日は一一月一五日、前日に浜下りの神幸祭がある。旧暦六月末日の夏祭には大祓と還幸祭が行われ、一二月三一日には年越大祓が行われる。浴衣姿に小型の米 ...
35. 日吉祭
世界大百科事典
神輿が八柳浜から湖上渡御し唐崎に着岸する),粟津の御供等の儀があり,翌15日船路御供献備式,還幸祭をもって終わる。→日吉大社茂木 貞純 日吉(ひよし)大社 山王 ...
36. 伏見稲荷大社
世界大百科事典
稲荷祭 毎年4月20日に最も近い日曜日に神幸祭があり,5月3日に還幸祭が行われる。神幸・還幸の両祭を称して稲荷祭というが,古くから還幸祭の方が重んじられた。もと ...
37. べっしむら【別枝村】高知県:高岡郡/仁淀村
日本歴史地名大系
在地に遷座したという。旧暦正月一八日には、同一六日・一七日に岩屋神社・市川家に神幸した神輿の還幸祭が行われるが、秋葉祭の練りとして県の無形民俗文化財に指定される ...
38. まつおたいしゃ【松尾大社】京都市:西京区/上山田村地図
日本歴史地名大系
)、一一月上旬の上卯祭、醸造の平安を祈る四月中酉の中酉祭がある。このうち神輿渡御祭は出御祭と還幸祭に分れ、松尾七社といわれる大宮・四社・衣手・三宮・宗像・櫟谷・ ...
39. まつおたいしゃおたびしょ【松尾大社御旅所】京都市:下京区/西七条村地図
日本歴史地名大系
渡り三ヵ所の御旅所に赴くが、当御旅所には七基の神輿のうち本社・月読・宗像・櫟谷の四社の神輿が五月の上酉の日(還幸祭)まで鎮座する。現在では四月の第三日曜から三週 ...
40. 松尾大社
世界大百科事典
平安前期に始まった神幸祭は4月下卯日,還幸祭は5月上酉日で渡御祭には摂末社合わせて7社(大宮,四大神,衣手,三宮,宗像,櫟谷,月読)の神輿が出て桂川の渡河の儀を ...
41. みくるすじんじゃ【御栗栖神社】京都府:綴喜郡/宇治田原町/名村
日本歴史地名大系
子守の各社も祀られる。毎年一〇月一〇日に宇治田原町の大宮神社・三宮神社とともに行われる三社祭還幸祭の舞物は府指定無形民俗文化財。〈京都・山城寺院神社大事典〉 ...
42. 山国(京都府)
日本大百科全書
幕末の戊辰(ぼしん)戦争では山国郷の郷士が山国隊を組織して戦いに参加した。毎年10月に行われる山国神社の還幸祭で山国隊の行進がみられ、山国隊軍楽は京都府の無形民 ...
43. よい‐やま[よひ‥]【宵山】
日本国語大辞典
京都の祇園会の宵宮(よみや)。前の祭である神幸祭の前夜、七月一六日(古くは六月六日)、および後の祭である還幸祭の前夜、七月二三日(古くは六月一三日)、山鉾を翌日 ...
「還幸祭」の情報だけではなく、「還幸祭」に関するさまざまな情報も同時に調べることができるため、幅広い視点から知ることができます。
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一般に公的でめでたい祝いの宗教的儀式、つまり祝祭を意味する。多くの人を集め、酒や食料が大量に消費されることも多い。そこから「お祭り騒ぎ」などの表現も出てくる。本来は宗教的行為であるが、単に多くの人を集め、にぎやかさや華やかさが強調されて宗教的意味がなくなると、「港祭」とか商店街の「○○祭」
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忌籠祭(改訂新版・世界大百科事典)
斎籠祭,居籠祭とも記す。祭りの執行に際して,神職など祭りに直接関与する者は外部との関係を絶ち,神霊を迎えることができる心身になるために,特定の期間・場所で心身を慎む。これが氏子全員に課せられている祭りをとくに忌籠祭という。
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神衣祭(改訂新版・世界大百科事典)
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鋤鍬祭(国史大辞典)
年頭にわが田に出て農事のさまをし、また屋内でも豊作を祈願する予祝行事は全国的に知られた習俗である。正月二日または四日の仕事初め、十一日のお田打、十五日のお田植などがこれである。地方によってその名称はさまざまであった。徳島県勝浦郡の農家ではこれを鋤鍬祭といった
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岐阜県高山市の春秋の祭り。高山市を南北に分け、南は山王社(日枝神社)の氏子、北は桜山八幡(八幡神社)の氏子になっている。日枝神社の祭りは4月14、15日で山王祭といい、八幡神社の祭りは10月9、10日(もとは旧暦9月14、15日)で八幡祭といった。高山祭(山王祭と八幡祭)の特色は
田神祭(国史大辞典)
村々の田神祭は、特設の社殿や恒例の日時に営まれたものではない。稲作の進行に従ってその折目ごとに一斉に行われた。農耕儀礼というのはこれらの諸祭儀のことであった。一年を通じてその主なものは、春耕作開始に先立っての神の迎え降ろしから、苗代播種(水口祭)、初田植(サビラキ)
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