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国史大辞典

金玉和歌集
きんぎょくわかしゅう
平安時代中期の私撰集。藤原公任撰。「倭歌得業生柿本末成撰」という戯名を用いているが、『後拾遺和歌集』序に「大納言公任卿(中略)今も古も優れたる中にすぐれたる歌を書き出して黄金の玉の集となむ名づけたる」とあるのに相当する。『万葉集』より当時までの歌七十八首を撰び、四季・恋・雑に部類したもの。歌数は伝本によって若干の相異があり、七十八首の群書類従本のほかに、六十九首の書陵部本、七十六首の穂久邇文庫本などがある。春二十二首、夏二首、秋七首、冬八首、恋七首、雑三十二首で、各部立の歌数は不均衡である。作者では、紀貫之八首、凡河内躬恒六首、伊勢五首、平兼盛・大中臣能宣・中務三首などが多い。全体的な構成よりも、個々の歌や作者に対する好尚の方が先行しているように思われる。公任の私撰集や秀歌撰は数多いが、形態的には『深窓秘抄』にもっとも近い。成立時期については、寛弘四年(一〇〇七)説、寛弘六―八年説などがある。公任の秀歌意識や歌人評価の形成過程をうかがい知るための主要な資料の一つである。『群書類従』和歌部のほかに『公任歌論集』(『古典文庫』四九)、久曾神昇『西本願寺本三十六人集精成』にも収められている。
[参考文献]
『群書解題』七「金玉集」、村瀬敏夫「公任著作成立時代考」(『国文学研究』一一)
(小町谷 照彦)
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