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水鏡

ジャパンナレッジで閲覧できる『水鏡』の国史大辞典・日本大百科全書・改訂新版 世界大百科事典のサンプルページ

国史大辞典
水鏡
みずかがみ
歴史物語。三巻三冊。鎌倉時代初期の成立か。作者は中山忠親かといわれるが、ほかに源雅頼をあてる説もある。ただし、雅頼説は注目を集めたものの反論も出ている。内容は、神武天皇より仁明天皇までの歴史を語るが、妄誕の記事がはなはだ多く、信頼できない話題が随所にあり、歴史物語としての信憑性はいたって低い。命名の由来は、『大鏡』を意識してこれに倣って居り、構成もまた『大鏡』に拠っている。すなわち、七十三歳の老尼が厄年にあたり大和の竜蓋寺に参り、さらに長谷寺に参籠したが、夢の中で一修行者に会い、その人が葛城山中で神仙に会って聞かされた話を、この老尼に語って聞かせるという順を踏む。これは、採り上げる話柄がきわめて曖昧な悠古の事で、話者自身も信じ難いと自覚していた心情から出た、韜晦的な工作であろうと思う。また、今の世をはかなみ疎んで、昔は左様ではなかったのだろうと考えやすいが、これは軽率な考えであり、今の世をそしる心が出てくるのは、世の中を究め知ろうとしないためであり、罪障にもなるのである、と述べているところがある。このような考えのみえるのは長所というべきだが、『水鏡』の記事はほとんど『扶桑略記』のみに依拠し、これを抜粋し抄出した物にほかならぬことが近年明らかにされた。神武から応神のあたりまでの帝の存在は、絶対の史実ともいえないものを詳述して居り、飯豊天皇という帝を実在として歴代に数えていること、光仁老帝が皇后と若い男女を賭物にして双六に興じたという驚くべき話があることなど、幾多の問題とすべき記述を含んでいる。いわゆる歴史物語の中では、最も作品的価値が乏しく、文学性の低いものと考えられ、広く読まれることもなかった。本文は前田家尊経閣文庫所蔵本と高田専修寺所蔵本(重要文化財)とに二大別されるようであり、前者は異本に属し、後者が流布本とされている。この両者で異同の著しく見られる個所を対比して、真福寺所蔵本も流布本系統であろうと松村博司は説いた。翻刻は、『岩波文庫』、『(新訂増補)国史大系』二一上に収められており、後者には両系統本が併録されている。
[参考文献]
平田俊春『日本古典の成立の研究』、松村博司『歴史物語(改訂版)』(『塙選書』一六)、益田宗「水鏡―古活字本と整版本と―」(『国語と国文学』三五ノ七)、同「水鏡―異本系譜の成立―」(同三六ノ九)
(河北 騰)


日本大百科全書
水鏡
みずかがみ

鎌倉初期の歴史物語。3巻。作者は中山忠親(ただちか)と考えられている。成立年代は文治(ぶんじ)・建久(けんきゅう)(1185~99)のころと思われる。『大鏡』に先行する歴史物語で、神武(じんむ)天皇より仁明(にんみょう)天皇までの1510年間を編年体で記す。平安末期に書かれた『扶桑略記(ふそうりゃっき)』等を材料にしている。形式は、老尼が大和(やまと)国高市郡の竜蓋寺(りゅうがいじ)(岡寺(おかでら))に詣(もう)でた際1人の修行者に出会い、ある夜つれづれの話を聞くが、そのときに修行者が葛城(かつらぎ)で会った仙人から聞いた話を老尼がまた聞きして記録したという形をとる。作者は「いにしへをほめ今をそしるべきにあらず」「目の前のことを昔に似ずとは世を知らぬ人の申すことなり」といっているように、「いにしへ」のなかに「このころあひ似たる」歴史の相をみようとしたところに特色がある。また作者の仏教的世界観を当時の歴史と重ねてみようとしている。『大鏡』『今鏡』『増鏡』に比べると文学作品として価値は低い。
[祐野隆三]



改訂新版・世界大百科事典
水鏡
みずかがみ

平安時代の歴史物語。3巻。著者は中山忠親(《本朝書籍目録》)。《大鏡》に語られる以前の時代,すなわち神武天皇以降仁明天皇までの時代を扱う。《大鏡》や,《大鏡》の後の時代を書き継いだ《今鏡》と異なる点は,天皇の事跡を述べる本紀だけから成り,皇族・臣下を対象とする列伝はない。叙述は,34~35歳の修行者が大和の葛城(かつらぎ)山で神代以来の見聞をもつ仙人から聞いた話を,長谷寺において参詣の老尼に語り,それを老尼が書きとめたという設定で始まる。内容は政治史,仏教史を主とするが,本文には院政期の史書《扶桑略記》の漢文の訓(よ)み下しと思われる個所が散見する。
[今西 祐一郎]

[索引語]
中山忠親
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検索ヒット数 425
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検索コンテンツ
1. すい‐きょう【水鏡】
デジタル大辞泉
1 水面に物の形が映ること。みずかがみ。 2 水がありのままに物の姿を映すように、物事をよく観察してその真情を見抜き、人の模範となること。また、その人。  ...
2. すい‐きょう[‥キャウ]【水鏡】
日本国語大辞典
贈僧正勤操大徳影讚「団々水鏡空而仮、灼々空花亦不〓真」*布令字弁〔1868〜72〕〈知足蹄原子〉三「水鏡 スイキャウ ツキノコト」 ...
3. 水鏡
日本大百科全書
鎌倉初期の歴史物語。3巻。作者は中山忠親(ただちか)と考えられている。成立年代は文治(ぶんじ)・建久(けんきゅう)(1185~99)のころと思われる。『大鏡』に ...
4. 水鏡
世界大百科事典
平安時代の歴史物語。3巻。著者は中山忠親(《本朝書籍目録》)。《大鏡》に語られる以前の時代,すなわち神武天皇以降仁明天皇までの時代を扱う。《大鏡》や,《大鏡》の ...
5. みず‐かがみ【水鏡】
デジタル大辞泉
水面に姿が映っていること。水面に顔や姿を映して見ること。  ...
6. みずかがみ【水鏡】[書名]
デジタル大辞泉
鎌倉初期の歴史物語。3巻。中山忠親の著といわれる。成立年代未詳。神武天皇から仁明天皇までの約1500年間の歴史を編年体で記したもの。四鏡(しきょう)の一。  ...
7. みず‐かがみ[みづ‥]【水鏡】
日本国語大辞典
宿せる水かかみたなばたつめの逢瀬しらせよ」*謡曲・井筒〔1435頃〕「井筒に寄りて〈略〉互に影を水鏡、面を並べ袖を掛け」*俳諧・犬子集〔1633〕三・杜若「水か ...
8. みずかがみ【水鏡】
国史大辞典
』、松村博司『歴史物語(改訂版)』(『塙選書』一六)、益田宗「水鏡―古活字本と整版本と―」(『国語と国文学』三五ノ七)、同「水鏡―異本系譜の成立―」(同三六ノ九 ...
9. 水鏡(みずかがみ)
古事類苑
文學部 洋巻 第3巻 1087ページ ...
10. みづ-かがみ【水鏡】
全文全訳古語辞典
〔名詞〕静かに澄んだ水面に、物の姿が映って見えること。  ...
11. みづかがみ【水鏡】
全文全訳古語辞典
[書名]平安後期の歴史物語。作者は中山忠親かという。十二世紀末の成立。四鏡の一。仙人に聞いた修行者の昔話を老尼が聞き伝える趣向で、神代天皇から仁明天皇まで約千五 ...
12. 水鏡綺譚
デジタル大辞泉プラス
近藤ようこによる漫画作品。日本の中世神話を下敷きに記憶を失った少女と狼に育てられた少年の旅を描いた作品。『ASUKA』1988年3月号~『ASUKAファンタジー ...
13. すいきょう‐てんまんぐう【水鏡天満宮】地図
デジタル大辞泉
川に自分の姿を映したと伝えられる場所に建立。慶長17年(1612)、黒田長政によって現在の地に移転された。水鏡天神。容見天神(すがたみのてんじん)。  ...
14. すいきようてんまんぐう【水鏡天満宮】福岡県:福岡市/中央区/福岡城下/橋口町
日本歴史地名大系
[現]中央区天神一丁目 宗教法人名は水鏡神社。那珂川に架かる西中島橋の西詰南側に鎮座する。祭神は菅原道真。旧村社。「筑前名所図会」は「ミつかゝみ」とよんでいる。 ...
15. みずかがみ の 汁(しる)
日本国語大辞典
実(み)や味噌の量が少ない味噌汁をあざけっていう語。*仮名草子・可笑記〔1642〕二「朝夕の飲食とては、黒米飯水(ミヅ)かがみの汁のみなり」 ...
16. すいきょう‐てんじん【水鏡天神】
デジタル大辞泉
水鏡天満宮  ...
17. やまどり の 水鏡(みずかがみ)
日本国語大辞典
水面にうつして見ること。*此ぬし〔1890〕〈尾崎紅葉〉一「容色美麗(よく)生れたるは、山鳥(ヤマドリ)の水鏡(ミヅカガミ)ならねど、男女に論なくわが面影を惜し ...
18. あいさつ 切(き)る
日本国語大辞典
人との関係を絶つ。縁を切る。絶交する。*評判記・恋慕水鏡〔1682〕三・若道にひけて女郎にきらはるる事「染之介があひさつきりしも、つよすぎたるりきみなり」*浄瑠 ...
19. あおうまのせちえ【白馬節会】
国史大辞典
青馬御覧は仁明天皇承和元年(八三四)の記事を初見とし(『大日本史』)、弘仁二年(八一一)説(『帝王編年記』『水鏡』)、宝亀六年(七七五)説(『本朝事始』)などあ ...
20. 秋山記行・夜職草 5ページ
東洋文庫
名がみえる。本書にいう系図はいま同家に伝わらない。くろこま四黒駒太子の御影『扶桑略記』第三や『水鏡』にある聖徳太子の一物語を画題として描かれた太子絵像の一つ。推 ...
21. 秋山記行・夜職草 6ページ
東洋文庫
田代村(新潟県中魚沼郡中里村田代)の親戚につたわる一幅は絹本で、太子が舎人の調使麿(『水鏡』では調子丸)を後ろに従えて黒駒に乗り、富士山の上を飛翔し、蘇我馬子、 ...
22. あくま‐ごうぶく[‥ガウブク]【悪魔降伏】
日本国語大辞典
賞罰厳重の大明神也」*謡曲・金札〔1384頃〕「八百万代の、しるしなれや、悪魔降伏の、真如の槻弓」*一休水鏡〔1481頃〕「おのれさへあつけはらはぬ不動めが悪魔 ...
23. アサガオ
日本大百科全書
166品の記載、『花壇朝顔通』(1816、壺天堂(きてんどう)主人)に37品の彩色図、『牽牛花水鏡(あさがおみずかがみ)』(1818、秋水茶寮主人)に奇花47品 ...
24. あざむ・く【欺】
日本国語大辞典
年三月(北野本訓)「是の時、天下の百姓、都遷することを願はずして諷諫(そへアザムク)者多し」*水鏡〔12C後〕上・序「吉し悪しを定むべからず。定むべからねばひと ...
25. あしぶち【〓
国史大辞典
ことに四脚の白毛を四白(よつしろ)といい、踏雪(ゆきふみ)とも呼んで称揚し、多く献上の神馬などに選ばれる。『水鏡』に甲斐国から聖徳太子に献上の黒馬を四白と伝えて ...
26. あま‐だり【雨垂】
日本国語大辞典
〔名〕(1)「あまだれ(雨垂)(1)」に同じ。*水鏡〔12C後〕上・二五代「ふたりあひぐして、こほりのつかさのいへにおはして、あまだりのもとにゐ給へりしかば」* ...
27. 荒木田麗
世界大百科事典
また漢詩,国史をも兼修するかたわら,歴史小説等の創作を手がけた。代表作に三鏡(《大鏡》《増鏡》《水鏡》)の文体になぞらえた《月のゆくへ》,《増鏡》の続編ともいう ...
28. あらとやま【荒戸山】福岡県:福岡市/中央区/福岡城下/湊町
日本歴史地名大系
丸天守台脇に建立された聖照権現(黒田長政の神霊を祀る)と、安永二年(一七七三)これに合祀された水鏡権現(黒田如水の神霊を祀る)を合せた聖照権現(聖照宮)とされる ...
29. 井上内親王
世界大百科事典
廃する陰謀とみる説が有力である。事件の異常さは皇后が現身に竜となって祟ったとして早くから伝えられ,《水鏡》は天皇と皇后が美男美女を賭けた双六に端を発し背後に百川 ...
30. いかみないしんのう【井上内親王】
日本架空伝承人名事典
廃する陰謀とみる説が有力である。事件の異常さは皇后が現身に竜となって祟ったとして早くから伝えられ、『水鏡』は天皇と皇后が美男美女を賭けた双六に端を発し背後に百川 ...
31. いきめじんじゃ【生目神社】宮崎県:宮崎市/生目村
日本歴史地名大系
の松が幾代も植え継がれている。江戸時代豊後日田郡代池田喜八郎が詠んだ「景清く照らす生目の鑑山(水鏡とも)末の世までも曇らざりけり」という和歌が神詠として伝えられ ...
32. い‐こく【異国】
日本国語大辞典
耻可〓耻」*水鏡〔12C後〕中・四四代「このころならばかたおもふきに、異国の人にいちの人のあひ給なきことなりな ...
33. いしべ-きんこう【石部琴好】
日本人名大辞典
野政言(まさこと)が田沼意知(おきとも)を殿中でさした事件を風刺した黄表紙「黒白(こくびゃく)水鏡」を刊行。幕府にとがめられて江戸払いとなり,以後消息不明。姓は ...
34. いちじょういんあと【一乗院跡】鹿児島県:川辺郡/坊津町/坊村
日本歴史地名大系
寺僧に依頼して宝物庫に入り、「自然水晶中舎利」、鳥子紙一紙法花経八巻細書(中将姫筆)、聖徳太子水鏡の画像、弘仁帝宸筆・後鳥羽帝宸筆、蜀江錦五条袈裟などの寺宝を見 ...
35. いちだい‐ぞうきょう[‥ザウキャウ]【一代蔵経・一代蔵教(ケウ)】
日本国語大辞典
「その功夫は〈略〉一顆明珠なるか、一大蔵教なるか〈略〉子細に検点し、検点を子細にすべし」*一休水鏡〔1481頃〕「一代蔵経(イチダイザウキャウ)は皆人間を痛めん ...
36. 一休ばなし(仮名草子集) 243ページ
日本古典文学全集
この歌と同想の歌「さくら木をくだきて見れば花もなし花をば春のそらぞもちくる」が一休の法語『一休骸骨』『水鏡』にある。『為愚痴物語』にも詠者名を記さずに載せる。ま ...
37. 一休ばなし(仮名草子集) 343ページ
日本古典文学全集
れぞれ出版されている。一休作とされる仮名法語『水鏡』は古活字版で四種、寛永九年(一六三二)、正保四年(一六四七)、慶安四年と出版され、その注『水鏡抄』も明暦二年 ...
38. 一休ばなし(仮名草子集) 344ページ
日本古典文学全集
著名な公案。「父母もなきとつといぜん」(水鏡)。「あらにくのしやかどのや、いろ〳〵のうそをつきをひて、それをたがとへば、よしなのとはずがたりや」(水鏡)。「由無 ...
39. いっさ‐さんらい【一作三礼】
仏教語大辞典
「 いっとうさんらい【一刀三礼】 」に同じ。 水鏡 下 「弘法大師は(略)御本尊は御自作。一作三礼の座像の不動尊」  ...
40. いつわり‐かざ・る[いつはり‥]【偽飾】
日本国語大辞典
〔他ラ四〕内容が伴わないのに外見だけを飾る。うわべの体裁をつくろう。*水鏡〔12C後〕三四代「そがの大臣、うちにはわたくしをほしきままにし、ほかにはいつはりかざ ...
41. いまかがみ【今鏡】
日本国語大辞典
(寂超)説が有力。「大鏡」の後を受け、万寿二年(一〇二五)から嘉応二年にわたる記述。「大鏡」「水鏡」「増鏡」とともに四鏡の一つ。小鏡。続世継(しょくよつぎ)。イ ...
42. いろ‐かたち【色形】
日本国語大辞典
して妬(ねた)み狂けり」*観智院本類聚名義抄〔1241〕「色 イロカタチ」(2)容貌。容色。*水鏡〔12C後〕上・二〇代「いろかたちなん世に又ならぶたぐひ侍らず ...
43. いん‐ねん【因縁】
仏教語大辞典
霊異記 中・七 「召師因縁、有葦原国誹謗行基菩薩。為滅其罪故、請召耳」 10 来歴。由来。いわれ。 水鏡 下 「今に至るまで大和国宇多の郡に降塚と云へるは其因縁 ...
44. うがい[うがひ]【嗽・含嗽】
日本国語大辞典
知給〓候。仰云。六度する也。清六根也」*水鏡〔12C後〕上・允恭天皇「水をとりて御うがひを奉り給ひしついでに」*観智院本類聚名義抄〔1241〕「嗽 ...
45. うさ【宇佐】
日本国語大辞典
県北部の地名。宇佐神宮の門前町として発達。昭和四二年(一九六七)市制。〔四〕宇佐神宮の略称。*水鏡〔12C後〕下・四九代「かくて清丸 宇佐にまゐりつきて拝したて ...
46. うち‐しずま・る[‥しづまる]【打静】
日本国語大辞典
しんみりする。*源氏物語〔1001〜14頃〕松風「けぢかう、うちしづまりたる御物がたりすこしうち乱れて」*水鏡〔12C後〕序「御前に参て通夜し侍しに、世の中打静 ...
47. うち‐たいら・げる[‥たひらげる]【討平】
日本国語大辞典
二〕敵を攻め、平定する。*観智院本三宝絵〔984〕下「そのあたをうちたひらげてかへり給ひぬ」*水鏡〔12C後〕下・五三代「田村麻呂むかしおほくのいくさの将軍とし ...
48. うち‐ろんぎ【内論議】
仏教語大辞典
新猿楽記 「五郎者、天台宗学生、大名僧也。(略)内論議第一番、宏才博覧、而論議決択之吻、破満座惑」 水鏡 下 「同年(弘仁)同月(正月)に御斎会の内論議と云事始 ...
49. うない‐こ[うなゐ‥]【髫髪子・髫児】
日本国語大辞典
空〈凡河内躬恒〉」*謡曲・井筒〔1435頃〕「井筒に寄りて、うなゐ子の友だち語らひて、互に影を水鏡」*日葡辞書〔1603〜04〕「Vnaico (ウナイコ)」* ...
50. うみはちまんぐう【宇美八幡宮】
国史大辞典
誕生地と伝える福岡県粕屋郡宇美町に鎮座する八幡宮。旧県社。境内に神功皇后を祀る聖母宮がある。『水鏡』や『愚管抄』にもみえるように古来安産信仰で知られている。現に ...
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うつほ物語(宇津保物語)(日本古典文学全集・日本大百科全書・改訂新版 世界大百科事典・国史大辞典)
平安時代の物語。題名は首巻の「俊蔭」の巻で、主人公の仲忠が母と杉の洞穴で生活したことによる。従来「宇津保」と書かれていたが、変体仮名の原漢字を用いたもので、題意からは「うつほ(ウツオ)」がよい。成立時代は円融朝(969~984)~
落窪物語(日本古典文学全集・日本大百科全書・世界大百科事典・国史大辞典)
〔一〕今は昔のこと、中納言である人で、姫君を大勢持っていらっしゃった方がおられた。長女や次女の君には婿を迎えて、それぞれ西の対、東の対に派手に住まわせ申しあげなさって、「三女、四女の君には裳着の式をして差し上げよう」と、大事にお世話なさる
唐物語(国史大辞典・世界大百科事典)
中国説話二十七篇を歌物語風に翻訳した物語。一冊。前田綱紀の手記『桑華書志』所収の『古蹟歌書目録』は『漢物語』として作者を藤原成範と伝える。これが『唐物語』を指す蓋然性は高く、院政期の成立と見てよい。各話は王朝物語にもしばしば引用される著名な人物が配される。
とりかへばや物語(国史大辞典・日本大百科全書・世界大百科事典)
平安時代末期の物語。運命のいたずらで女装、男装を余儀なくされた異腹の兄妹の物語。作者未詳。三巻三冊または四巻四冊。『とりかへばや』には古本と今本とがあり、古本は散佚、古本を改作した「今とりかへばや」が『とりかへばや』『とりかへばや物語』の名で現存する。
今鏡(日本大百科全書・世界大百科事典)
平安末期の歴史物語。1170年(嘉応2)成立説とそれ以後とする説とがあり、作者は藤原為経(寂超)説が有力。『大鏡』を受けて、1025年(万寿2)から1170年までの歴史を、座談形式を用い、紀伝体で叙述したもの。巻1~3は後一条天皇から高倉天皇までの帝紀、巻4~6は藤原氏
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野白内証鑑一之巻目録自分の行状の弁解をした野郎の話秘密の色遊びはばれたが、始めより末に至って情勢が好転した野郎の大臣。その相手は羽ぶりのよい撞木町の女郎。悪性をささやいてすすめる耳塚の駕籠屋。客に肌を見せない白人の話 外面は菩薩のようだが内情は
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豊後の国。郡は八所、〔郷は四十、里は百十〕駅は九所、〔みな小路〕烽は五所、〔みな下国〕寺は二所〔一つは僧の寺、一つは尼の寺〕である。

豊後の国は、本、豊前の国と合わせて一つの国であった。昔、纏向の日代の宮で天下をお治めになった大足彦の天皇
魯迅 その文学と革命(東洋文庫)
中国近代文学の父であり,偉大な思想家でもある魯迅は,知識人としての苦悩のなかで,中国の「寂寞」を見つめ,自らをも傷つける「革命」を志向する。著者会心の魯迅伝。1965年07月刊
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秦・漢以前の古文辞に対する確固たる自信から孔子の言論を読みとく,論語の注釈のなかでもっとも論争的な注釈書。卓抜した孔子論を展開するとともに,徂徠自身の思想も開陳する。第1巻は,学而,為政,八佾,里仁,公冶長,雍也,述而,泰伯。1994年03月刊
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