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  11. 八雲御抄
国史大辞典・日本大百科全書・改訂新版 世界大百科事典

国史大辞典
八雲御抄
やくもみしょう
鎌倉時代の最大の歌学書。順徳天皇の御撰。全六巻。承久三年(一二二一)までに成ったと思われる原稿本は伝存不明。佐渡において増補されたのが草稿本(内閣文庫蔵本など)であり、さらに増補し藤原定家に与えられたものが広く伝存し、後人が私記を追加したものがあり、さらに諸歌の位置を変更したものが諸板本として流布するに至った。巻一、正義部は六義・序代・歌体・歌病・歌合および歌会・学書で、さらに細分、巻二、作法部は歌合儀・歌会儀・歌合歌会役職・撰集などの故実、巻三、枝葉部は歌に詠むべき事物を、天象・地儀・居処など十六項に類別して掲げ、巻四、言語部は世俗言・由緒言・料簡言の三類に区分して説明、巻五、名所部は歌に詠むべき名所を山・嶺以下五十項に類別して掲げ、巻六、用意部は見出しはないが、概論・消極論・積極論・総括論・変遷論の順序に詳述しており、歌学の集大成書である。『和歌作法集』(『(校註)和歌叢書』)、『御撰集』二(『列聖全集』)、『日本歌学大系』三・別巻三、久曾神昇『校本八雲御抄とその研究』などに所収。
[参考文献]
久曾神昇「八雲御抄の伝本に就いて」(『国語と国文学』一四ノ七)
(久曾神 昇)


日本大百科全書
八雲御抄
やくもみしょう

鎌倉初期の歌学書。順徳(じゅんとく)天皇の著作。1221年(承久3)より前から執筆、承久(じょうきゅう)の乱(1221)後、佐渡の配所で手を加えてまとめられた。六巻。草稿本と再撰(さいせん)本とがあり、内容も若干の相違がある。巻一は正義部(六義や歌体、歌病(かへい)などの解説)、巻二は作法部(歌合、歌会や撰集などの作法に関する知識、記録を集めたもの)、巻三は枝葉部(天象、地儀以下17部についてことばをあげ、解説を加えたりしたもの)、巻四は言語部(世俗言=普通のことば、由緒言=由緒あることば、料簡言=難解なことばの三つをたてて多くのことばを解説)、巻五は名所部(名所の場所や出典を示したもの)、巻六は用意部(著者の歌論の披瀝(ひれき))。古代歌学の集大成であるとともに中世歌論の基盤となった名著で、いまでは散逸した書からの引用も多く、資料的価値も絶大である。
[井上宗雄]



改訂新版・世界大百科事典
八雲御抄
やくもみしょう

鎌倉前期の歌論。順徳天皇著。承久の乱(1221)ころ原形が成った草稿本と,加筆訂正して藤原定家に書き送られた精撰本とがある。歌の種類や制約(正義部),歌合や撰集の先例(作法部),歌に詠むべきことば(枝葉部),歌やことばの解釈(言語部),歌論(用意部)などについて述べ,6部6巻から成る。幽玄を賞揚している点,従来の歌学書を集大成した点に特色を有し,後世の歌学に大きな影響を与えた。
[赤瀬 知子]

[索引語]
順徳天皇(上皇)
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1. 『八雲御抄』
日本史年表
1242年〈仁治3 壬寅〉 9・12 順徳上皇 ,佐渡で没(平戸記).生前『順徳天皇宸記』 『八雲御抄』 を著す。  ...
2. 八雲御抄
日本大百科全書
鎌倉初期の歌学書。順徳(じゅんとく)天皇の著作。1221年(承久3)より前から執筆、承久(じょうきゅう)の乱(1221)後、佐渡の配所で手を加えてまとめられた。 ...
3. 八雲御抄
世界大百科事典
鎌倉前期の歌論。順徳天皇著。承久の乱(1221)ころ原形が成った草稿本と,加筆訂正して藤原定家に書き送られた精撰本とがある。歌の種類や制約(正義部),歌合や撰集 ...
4. やくもみしょう[やくもみセウ]【八雲御抄】
日本国語大辞典
鎌倉初期の歌学書。六巻。順徳天皇著。承久の乱(一二二一)の頃まで執筆していた草稿を、佐渡遷御後まとめたもので、先行の歌学研究を集大成したもの。歌学的知識、詠歌作 ...
5. やくもみしょう【八雲御抄】
国史大辞典
『御撰集』二(『列聖全集』)、『日本歌学大系』三・別巻三、久曾神昇『校本八雲御抄とその研究』などに所収。 [参考文献]久曾神昇「八雲御抄の伝本に就いて」(『国語 ...
6. 八雲御抄(やくもみしょう)
古事類苑
文學部 洋巻 第2巻 442ページ ...
7. あおき 衣(ころも)
日本国語大辞典
(いかり)を成して、蔵満を捕ふ」(2)「あおき(青)衣(きぬ)」に同じ。*八雲御抄〔1242頃〕三「三位 みつのくらゐ。まつの位。四位 しゐしば。むらさきの袖。 ...
8. あおき‐なずな[あをきなづな]
日本国語大辞典
〔名〕植物「つばき(椿)」の異名。*八雲御抄〔1242頃〕三「椿〈略〉あをきなづなと云り。長安遠樹はなづなに似也」 ...
9. あおき 宮(みや)
日本国語大辞典
(「青宮(せいぐう)」の訓読)皇太子の異称。東宮。春宮。*八雲御抄〔1242頃〕三「春宮 はるのみや あをきみや みこのみや」 ...
10. あおねがみね【青根ヶ峯】奈良県:吉野郡/吉野町/吉野町
日本歴史地名大系
地である。青根ヶ峯は「新拾遺集」「新葉集」などにも詠まれた歌枕で、「五代集歌枕」「奥義抄」「八雲御抄」「和歌色葉」に出る。証歌は「万葉集」。「こけむしろ」ととも ...
11. あおばさん【青葉山】福井県:大飯郡/高浜町
日本歴史地名大系
色付く見ればがあり、この場合は普通名詞とも解せられるが、のち若狭の名所として「五代集歌枕」「八雲御抄」にあげられ、歌枕として詠歌も多い。常磐なる青葉の山も秋くれ ...
12. あおむら【阿尾村】富山県:氷見市
日本歴史地名大系
また崎の入口には家持歌碑のほか、地元の元禄―享保(一六八八―一七三六)の俳人路青の句碑などが建つ。「八雲御抄」の「浦」の項には越中として「あを」が採録されている ...
13. あかし【明石】兵庫県:明石市
日本歴史地名大系
のち明石浦(能因歌枕・和歌初学抄)、明石瀬戸(和歌初学抄)・明石門(五代集・八雲御抄)・明石浜(同上)、明石潟(八雲御抄)などが歌枕となった。「古今集」に「ほの ...
14. あがたのいど【県井戸】京都府:宇治市/宇治郷
日本歴史地名大系
「能因歌枕」「五代集歌枕」「八雲御抄」にあげられる歌枕で、県神社境内の井戸かと考えられる。 あがたの井戸といふ家より藤原治方につかはしける 橘公平女都人きてもを ...
15. あきうおんせん【秋保温泉】宮城県:名取郡/秋保町/湯本村
日本歴史地名大系
ちなみ名取川あるいは名取郡にかかわる古い温泉として、その名が広く知られていたと推察できる。「八雲御抄」に歌枕としてあげられる温泉九ヵ所のうち「御湯」とされるのは ...
16. あき‐さめ【秋雨】
日本国語大辞典
〔名〕秋に降る長雨。八月末から一〇月初めごろの間に陰鬱な天気が続き、それにつれて降る弱い長雨。《季・秋》*八雲御抄〔1242頃〕三「光忠が、あきさめなどいへるた ...
17. あき‐つ‐かみ【現神・明神】
日本国語大辞典
ツかみ) わが大君の 天の下 八嶋(やしま)の中に 国はしも 多くあれども〈福麻呂歌集〉」*八雲御抄〔1242頃〕三「帝王〈略〉あきつ神(君を申也)。わがすべら ...
18. あきつの【秋津野】奈良県:吉野郡/川上村/西河村
日本歴史地名大系
秋津野は離宮付近一帯の称と考えられる。後世の歌学書「八雲御抄」の「野」の項に「あきつのを野」があり、大和、みよしの也と注する。「秋津宮」「秋津川」も歌に詠まれ、 ...
19. あきの【安騎野】奈良県:宇陀郡
日本歴史地名大系
(現大宇陀町)に「旧名明城野」とある。なお迫間には式内社に比定される阿紀神社がある。歌学書「八雲御抄」には「あきのおほ野」とある。 ...
20. あき の 来(く)る方(かた)
日本国語大辞典
番長也。後に右衛門府生に移れり。右は西也。されば、秋のくるかたに、あざむきいづとはよめり」*八雲御抄〔1242頃〕三「あきのくるかた、忠岑短歌 右衛門也」 ...
21. あき の 七草(ななくさ)画像
日本国語大辞典
春の七草。《季・秋》*俳諧・滑稽雑談〔1713〕七月「秋七草 八雲御抄云、秋七種、萩の花、尾花、葛花、藤袴、朝貌、女倍之、撫子花。これを秋の七草と称す」*雑俳・ ...
22. あけ の 衣(ころも)
日本国語大辞典
れる」*恵慶集〔985〜987頃〕「青羽なるかもの河原にむれ居つつあけの衣は涼しかるらん」*八雲御抄〔1242頃〕三「五位、あけのころも。あけごろもとも」(2) ...
23. あごのうら【阿胡浦】山口県:萩市
日本歴史地名大系
の浦に舟乗りすらむ娘子らが赤裳の裾に潮満つらむか」の歌があるが、後世の歌学書「五代集歌枕」「八雲御抄」はこれを証歌として長門国の名所としている。しかしこの阿胡浦 ...
24. あさの【浅野】兵庫県:津名郡/北淡町/机南村
日本歴史地名大系
現浅野南一帯に比定される。「八雲御抄」などにあげられる歌枕として著名であるが、それは「万葉集」巻三にみえる若宮年魚麻呂が伝承した次の歌に、この地名が詠みこまれて ...
25. あさひのさと・つおのさき【朝日の里・津乎崎】滋賀県:東浅井郡/湖北町
日本歴史地名大系
江国注進風土記」に「朝日里、浅井」とみえ、「和名抄」記載の浅井郡一三郷の一に朝日郷がある。「八雲御抄」は「あさひのさと」を歌枕とし、「金葉集」によれば藤原敦光朝 ...
26. あさひやま【朝日山】京都府:宇治市/乙方村
日本歴史地名大系
西行(山家集)末遠き朝日の山の嶺に生ふる松には風も常磐なりけり 九条良経(秋篠月清集)歌学書「和歌初学抄」「八雲御抄」にあげられ、謡曲「頼政」には「名にも似ず、 ...
27. あしおやま【足尾山】茨城県:新治郡
日本歴史地名大系
「万葉集」巻一四には筑波嶺に背向に見ゆる葦穂山悪しかる咎もさね見えなくにと詠まれる。「五代集歌枕」「八雲御抄」に載る歌枕で、次のような歌がある。あしほ山止ず心は ...
28. あしがらとうげ【足柄峠】神奈川県:南足柄市/矢倉沢村地図
日本歴史地名大系
「堀河百首」に前斎院河内の「足柄の山のたうけにけふきてそ富士の高根の程はしらるる」を収める。「五代集歌枕」「八雲御抄」に相模の名所として「あしがらのみさか」があ ...
29. あしきむら【阿志岐村】福岡県:筑紫野市
日本歴史地名大系
そ妹があたり見む」の一首を載せる。「あしきの」「あしきのかは」「あしき山」は「五代集歌枕」「八雲御抄」などに取上げられる歌枕となっている。小早川時代の指出前之帳 ...
30. 排蘆小船(近世随想集) 252ページ
日本古典文学全集
『続後撰和歌集』秋下、藤原定家「をぐら山しぐるるころのあさなあさな昨日はうすきよもの紅葉葉」。順徳天皇著『八雲御抄』六「ちかき人の歌の詞をぬすみとる事、この事、 ...
31. 排蘆小船(近世随想集) 294ページ
日本古典文学全集
藤原基俊仮託の歌論書。鎌倉、南北朝期成立。詠歌の心得、文字遣その他の条々について、順徳天皇著『八雲御抄』や『十訓抄』などの内容を抄出、要約して一書を成す。奥書に ...
32. 排蘆小船(近世随想集) 302ページ
日本古典文学全集
いう語。宣長の頭書「後京極殿千五百番歌合の判詞に云ふ、神国の古風、詞上に顕はる」。順徳天皇著『八雲御抄』六、用意部に「第三に詞を先とすべき事、詞を先とすといへる ...
33. 排蘆小船(近世随想集) 343ページ
日本古典文学全集
積みて、自ら悟るべきなり。今の世、「てには」伝授と云ふこともあれども、これも  目の当たり。『八雲御抄』六、第五にてにをはといふ事「ただおなじ事の、一文字にてよ ...
34. 排蘆小船(近世随想集) 369ページ
日本古典文学全集
院政期の仁平元年頃成立した。以上の三集は、旧来、概して評価が低い。『聞書全集』五、代々集所見心持之事「後拾遣は八雲御抄に経信卿誹諧の歌を入るにて異事の悪さも是を ...
35. あじまの【味真野】福井県:武生市/旧今立郡地区
日本歴史地名大系
うち次のような一首がある。あぢま野に宿れる君が帰り来む時の迎へをいつとか待たむ「五代集歌枕」「八雲御抄」にもみえる歌枕であるが、これ以外の詠歌には乏しい。あぢま ...
36. あすかのいち【飛鳥市】
国史大辞典
『枕草子』に「市は(中略)あすかのいち」とあるのが初見だが、その成立年代は古くさかのぼるものであろう。『八雲御抄』の名所の項にも他の市と並んでこの名が記されてい ...
37. 安宅関
世界大百科事典
追捕のため設けられた新関とするが,出典の《義経記》には〈安宅の渡〉とするのみで,関はなく,《八雲御抄》には〈安宅橋〉があり関はない。ゆえに安宅関は謡曲により創り ...
38. あたごやま【愛宕山】京都市:右京区/上嵯峨村地図
日本歴史地名大系
也、と記される。王城鎮護の聖地であり、また歌枕として歌学書「和歌初学抄」「八雲御抄」「和歌色葉」にみえる。我為に何のあたごの山なれや恋しと思ふ人の入るらむ (古 ...
39. あだしの【化野】京都市:右京区/上嵯峨村地図
日本歴史地名大系
死骸を捨てて風葬にした墳墓地である。歌枕であるが、「能因歌枕」は河内国としており、不審。また「八雲御抄」には、抑、あだし野は清輔抄には名所げにいひたれども、たゞ ...
40. あどがわ【安曇川】滋賀県:高島郡
日本歴史地名大系
「あしり」とよんで、「あしりのうら」(足利浦)、「あしりのうみ」(足利湖)も歌枕とされ(ただし「八雲御抄」は浦・湖ともに近江とするが、「五代集歌枕」は足利浦を紀 ...
41. あま‐そぎ【天削】
日本国語大辞典
〔名〕高い峰。*喜撰式〔10C中〜後〕「若詠高峰時、あまそぎと云」*八雲御抄〔1242頃〕三「嶺〈略〉あまそぎ」(1)アマソグ(天退)の義か〔和訓栞〕。(2)ア ...
42. あまつ 枝(えだ)
日本国語大辞典
(「あまつ」は「天皇の」の意。「枝」は「連枝」のことで、貴人の兄弟姉妹の意)皇子や親王。*八雲御抄〔1242頃〕三「親王、あまつ枝」*和訓栞〔1777〜1862 ...
43. あまのはしだて【天橋立】京都府:宮津市
日本歴史地名大系
池泉に取り入れていた(拾芥抄、十訓抄)。また歌枕として「能因歌枕」「和歌初学抄」「和歌色葉」「八雲御抄」などの歌学書にもあげられ、次のような歌がある。こひわたる ...
44. あま‐ひこ【天彦】
日本国語大辞典
〔名〕「日」の異称。*八雲御抄〔1242頃〕三「日 あまひこ。異名なり」 ...
45. あめのほひのみことじんじゃ【天穂日命神社】京都市:伏見区/石田村地図
日本歴史地名大系
代の石田の社」と詠まれた天穂日命神社の森。歌枕で、「能因歌枕」「和歌初学抄」「五代集歌枕」「八雲御抄」に載る。山背の石田の社に心鈍く手向けしたれや妹に逢ひがたき ...
46. あやめ【菖蒲】画像
日本国語大辞典
いかがせんずる』といひたり。〈略〉世の中にある我が身かはわびぬればさらにあやめもしられざりけり」*八雲御抄〔1242頃〕三「菖蒲 あやめ草。抑只あやめとばかりも ...
47. あらき【荒木】京都府:福知山市/堀村
日本歴史地名大系
東麓に式内荒木神社が鎮座する。荒木神社は「荒木の権現さん」ともいわれ、山も権現山と通称される。「八雲御抄」の記す丹波の歌枕に「神南備山」がある。神南備山は元来「 ...
48. ありあけ‐づくよ【有明月夜】
日本国語大辞典
〔名〕有明頃の月夜。また、その月。*八雲御抄〔1242頃〕三「月〈略〉もち、かたわれ、あり明月よ、あかねさすてれる月夜」「万葉‐一一・二六七一」の「今夜(こ ...
49. ありすがわ【有栖川】京都市:北区/大宮郷
日本歴史地名大系
紫野にあった賀茂斎院御所付近を流れていた川で、歌枕である。「和歌初学抄」「八雲御抄」「和歌色葉」にあげられ、「初学抄」は「タエズスムト」、「八雲御抄」は「斎院御 ...
50. ありそ【荒磯】
日本国語大辞典
(2)挙例の「万葉‐一七・三九五九」で家持が「越の海の安里蘇(アリソ)の波も」と歌ったことからか、「八雲御抄‐三」では越中国の歌枕としている。 ...
「八雲御抄」の情報だけではなく、「八雲御抄」に関するさまざまな情報も同時に調べることができるため、幅広い視点から知ることができます。
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鎌倉時代の最大の歌学書。順徳天皇の御撰。全六巻。承久三年(一二二一)までに成ったと思われる原稿本は伝存不明。佐渡において増補されたのが草稿本(内閣文庫蔵本など)であり、さらに増補し藤原定家に与えられたものが広く伝存し、後人が私記を追加したものがあり
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