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  11. 河海抄
日本大百科全書・改訂新版 世界大百科事典

日本大百科全書
河海抄
かかいしょう

『源氏物語』の注釈書。四辻善成(よつつじよしなり)著。貞治年間(1362~1368)ころに、室町幕府2代将軍足利義詮(よしあきら)の命によって成った。前代までの諸注釈を批判的に統合しつつ、豊富な引用書を駆使した考証により成った本書は、『源氏物語』研究初期の集大成的注釈書といえる。『源氏物語』古注釈史においても画期的な著書であり、その後の注釈に大きな影響を及ぼした。源光行(みつゆき)・親行(ちかゆき)親子の写本である河内(かわち)本と、藤原定家の写本である青表紙本の両方に注目している点、また、『源氏物語』が典拠とした先例や史実を明らかにしようとする姿勢が強く見られる点も本書の特徴である。著者の四辻善成は南北朝時代の和学者であり、順徳天皇の皇子善統(よしむね)親王の孫。後年、『河海抄』に載せなかった秘説を『珊瑚秘抄(さんごひしょう)』で著している。
[吉井美弥子]



改訂新版・世界大百科事典
河海抄
かかいしょう

南北朝時代の《源氏物語》注釈。20巻。著者は四辻(よつつじ)(源)善成。将軍足利義詮(よしあきら)の命により,貞治年間(1362-68)に成る。平安末期以来の《源氏物語》研究の成果を集成し,著者の見解をも加味して一書となしたもの。内容は,語句の解釈,出典調査,および有職故実,準拠の指摘を主とし,巻頭〈料簡〉の項において《源氏物語》とその作者紫式部についての概説を述べる。厳正で奇矯に走らず,以後の《源氏物語》研究に大きな影響を及ぼした。本居宣長も源氏物語注釈書中の第一に挙げている。数多くの文献を駆使した故実・準拠の探究は,《源氏物語》の読解に資するところが大きい。
[今西 祐一郎]

[索引語]
源氏物語 四辻善成
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1. 『河海抄』
日本史年表
1367年〈【北朝】貞治6・【南朝】正平22 丁未〉 貞治年間 義詮の命により,四辻善成, 『河海抄』 を撰進(珊瑚秘抄)。  ...
2. 河海抄
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。著者の四辻善成は南北朝時代の和学者であり、順徳天皇の皇子善統(よしむね)親王の孫。後年、『河海抄』に載せなかった秘説を『珊瑚秘抄(さんごひしょう)』で著してい ...
3. 河海抄
世界大百科事典
南北朝時代の《源氏物語》注釈。20巻。著者は四辻(よつつじ)(源)善成。将軍足利義詮(よしあきら)の命により,貞治年間(1362-68)に成る。平安末期以来の《 ...
4. かかいしょう[カカイセウ]【河海抄】
日本国語大辞典
「源氏物語」の注釈書。二〇巻。四辻善成著。貞治元年(一三六二)頃の成立とされる。将軍足利義詮の命により撰したもの。祖師善行、先師丹波忠守の説を基礎に旧説を集め、 ...
5. かかいしょう【河海抄】
国史大辞典
物語』)等々の多いのも参考になる。刊本には、室松岩雄編『河海抄・花鳥余情・紫女七論』(『国文註釈全書』三)、玉上琢弥編『紫明抄・河海抄』などがある。 [参考文献 ...
6. 葵(源氏物語) 55ページ
日本古典文学全集
次の詩句が引かれるゆえんでもある。「庾令ノ楼中ニ初メテ見シ時 武昌ノ春柳ハ腰肢ニ似タリ 相逢フモ相笑フモ尽ク(河海抄には「相失フモ両ツナガラ」)夢ノ如シ 雨ト為 ...
7. 葵(源氏物語) 72ページ
日本古典文学全集
こんなにさまざま大げさにせず。「亥子餅は色色也。三日夜餅は白一色なれば、数数にはあらでと云也」(河海抄)。暗に、白一色の三日夜餅を準備すべく依頼する。「今日はい ...
8. あおずり の 紙(かみ)
日本国語大辞典
よく取りあへてまぎらはし書いたる濃墨、薄墨、草がちにうちまぜ乱れたるも人の程につけてはをかしと御覧ず」*河海抄〔1362頃〕九「青摺の紙とは青き蝋紙歟 唐紙の文 ...
9. あお‐びょうし[あをベウシ]【青表紙】
日本国語大辞典
その系統に属する諸本。青表紙本。*延慶両卿訴陳状〔1310〕「定家卿自筆古今集一部〈略〉青表紙源氏物語一部」*河海抄〔1362頃〕一「京極中納言定家本〈号青表紙 ...
10. あかいろ の 袍(ほう)
日本国語大辞典
摂録之尊〓歟」*河海抄〔1362頃〕一一「晴儀諸臣青衣の袍を着たる時は主上赤色御袍を着せしめ給也」*胡曹抄〔1480 ...
11. 明石(源氏物語) 255ページ
日本古典文学全集
ある毛色。「駒」は「馬」の歌語。参考「久方の月毛の駒をうち早め来ぬらんとのみ君を待つかな」(河海抄)。「雲居」は、「空」と「遠い都」の意をかける。「いた(甚)し ...
12. 総角(源氏物語) 255ページ
日本古典文学全集
(古今・雑躰 読人しらず)。「尋ねくる身をしとはずはよさの海に身もなげつべき心ちこそすれ」(河海抄)。大君に寄せる気持は、八の宮のせつない親心をくんだものゆえ、 ...
13. 総角(源氏物語) 314ページ
日本古典文学全集
もいまもむかしもゆくすゑもかく袖くたすたぐひあらじな」(出典未詳)を引く。ただし『紫明抄』『河海抄』などでは第四句「かく袖ひつる」。『花鳥余情』以下「神無月いつ ...
14. 朝顔(源氏物語) 474ページ
日本古典文学全集
須磨に退去のごたごたまでも起って以来。「いかで片はしをだに(語りきこえむ)」。「ねびすぐしたる也」(河海抄)。内大臣という官位に年齢がつりあわない。この時、源氏 ...
15. 朝顔(源氏物語) 485ページ
日本古典文学全集
云、すさましき物、しはすの月よ、おうなのけしやう」とあるが、現存の『枕草子』にはない。また『河海抄』は『十列』の「冷物十二月月夜…老女仮借…」を引く。なお後にも ...
16. 朝顔(源氏物語) 491ページ
日本古典文学全集
ている。寝殿の南の庭に近い。雪玉に手こずっているのを見て、もどかしがり笑うのである。藤壺。『河海抄』は、『枕草子』(職の御曹司におはしますころ)の雪山の行事(長 ...
17. あさ‐はか【浅─】
日本国語大辞典
作る接尾語〔大言海〕。(2)ハカは助詞。また、ハカ(量)リの義か〔和訓栞〕。(3)浅マシク、ハカナキ意〔河海抄・両京俚言考〕。(4)アサは浅で朝に通じる。ハカの ...
18. 東屋(源氏物語) 25ページ
日本古典文学全集
…」(前ページ二行)の趣旨の反復であるが、より徹底した実利主義的な論理。「何の主といふは、聊かしづく詞也」(河海抄)。貫禄があり老成した人なので、の意。美貌かど ...
19. 東屋(源氏物語) 56ページ
日本古典文学全集
だに人の心にまかせずもがな」(伊勢・二十一段)、「数ならぬ身には思ひのなかれかし人なみなみに濡るる袖かな」(河海抄)。身分の高低にかかわらず。なお「高きも短きも ...
20. 東屋(源氏物語) 94ページ
日本古典文学全集
前の席の薫・浮舟と、後ろの席の弁・侍従の間を仕切って掛け垂す。「車中に引物をして貴賤同車する事也」(河海抄)。前に「夜は明けはてぬ」。朝日に照らし出された尼姿が ...
21. あて‐じ【当字・宛字】
日本国語大辞典
暮(やぼ)」の類。*名語記〔1275〕九「むつかし、如何。六借とかきあひたるは、あて字歟」*河海抄〔1362頃〕六「吾嬬とかきてあづまとよむ也。東は宛字也」*評 ...
22. 天児
世界大百科事典
《源氏物語》の〈薄雲〉〈若菜上〉にもこれが見え,明石の姫君が皇子を生み,紫の上が天児を手ずから作ったとある。《河海抄》には,〈はふこのやうなものなり〉とある。大 ...
23. あま‐そぎ【尼削】画像
日本国語大辞典
し、あまそぎのほどにて、ゆらゆらとめでたく」余りをそぐことから〔河海抄〕。アマソ ...
24. あゆ の 皮引(かわひ)き
日本国語大辞典
鮎の皮をはいだもの。*河海抄〔1362頃〕一一「夏の泉の会には鮎のかはひき、雪の朝には鴫壺熬を必賞翫すべき者也云々庖丁譜に見ゆ」 ...
25. あわつけ・し[あはつけし]【淡】
日本国語大辞典
(1)アハツカを形容詞にした語〔大言海〕。→あわつか。(2)ツケシは、上にひかれた詞〔河海抄〕。 ...
26. あわび‐むすび[あはび‥]【鮑結】
日本国語大辞典
左右に二つのわなを並べた紐の結び方。あうび結び。淡路結び。葵(あおい)結び。蜷(にな)結び。淡路。*河海抄〔1362頃〕八「あしゆひのくみは色々の糸にてまはりに ...
27. いい‐うまや[いひ‥]【飯駅】
日本国語大辞典
大臣の屋敷に立ち寄って饗応(きょうおう)を受けること。また、その場所。芻駅(くさうまや)。*河海抄〔1362頃〕一〇「今案云踏歌宴に飯駅水駅と云事有」*花鳥余情 ...
28. いしやまでら【石山寺】滋賀県:大津市/南部地域/寺辺村
日本歴史地名大系
えないまま夜を明かしたという。紫式部が「源氏物語」の須磨・明石の巻を当寺で綴ったという伝承(河海抄)は、朝廷や貴族に浸透した石山観音信仰のなかから生じたものとい ...
29. いたち の 目陰(まかげ)
日本国語大辞典
目の上にさしかざして遠方を見ること。鼬が人を見る時にそうするという俗信から)疑わしげに人を見る様子。*河海抄〔1362頃〕一九「いたちのまかげと云ふ事歟。たとへ ...
30. いち‐はや・し【逸早・逸速】
日本国語大辞典
連用形「いちはやく」が副詞化して〔二〕の意味で用いられている。(1)イチは最の意〔河海抄〕。(2)イツハヤシ(稜威速)の転〔言元梯〕。 ...
31. 逸文参考(風土記) 569ページ
日本古典文学全集
鳥部〓。(四辻善成『河海抄』巻二、夕顔「とりへのゝかた…」条〈石田穣二校訂・角川版〉)  底本「鎮」、意改。 ...
32. 逸文参考(風土記) 584ページ
日本古典文学全集
(仙覚『万葉集註釈』第四、四・五〇九番歌条〈仁和寺本〉)〈伊予の国〉 湯桁の数(不載) (四辻善成『河海抄』)天山 香山 按〓風土記 ...
33. 逸文参考(風土記) 589ページ
日本古典文学全集
)(『塵袋』第十「条」条〈日本古典全集〉)紫草 さきくさに説々ある歟。……風土記には紫草とも書之。(四辻善成『河海抄』巻十、初音「さきくさのすゑつかた」条)ヱグ ...
34. いも・う[いもふ]【斎】
日本国語大辞典
伊毛比斎清〓」*河海抄〔1362頃〕一七「万葉人丸、神垣にひほろぎ立てていもへども人の心は守りあへぬものを」 ...
35. いわ‐ふじ[いはふぢ]【岩藤】
日本国語大辞典
【一】〔名〕(1)植物「にわふじ(庭藤)」の別名。《季・夏》*河海抄〔1362頃〕九「くたに 岩藤也。苦胆といふ草ありと云々同物歟」*俳諧・玉海集〔1656〕二 ...
36. 浮舟(源氏物語) 194ページ
日本古典文学全集
業平)。「見たまひつれば」とする本も多い。「夢ヲ解ク書ニ曰ハク、夢ニ病人ヲ見バ、必ズ死ス」(河海抄)。そちら(宇治の家)に。薫の正室である女二の宮の怨念が物の怪 ...
37. うけ‐ば・る【受張】
日本国語大辞典
うけばりて、物怨じなどしたるこそにくけれ」(1)受ケ張ル。承諾の意〔河海抄〕。(2)ウケフの延。誓う意〔俚言集覧〕。 ...
38. うけわ〓し[うけはし]【祈】
日本国語大辞典
〔形シク〕(動詞「うけう(誓)」の形容詞化)他をのろいたい気持である。のろわしい。*河海抄〔1362頃〕四「うけはしけにのたまふ 呪咀 ウケハシ也」 ...
39. 雨月物語 399ページ
日本古典文学全集
ありけるとなり。  さびしき宿にも、必ず分けたる跡あなる三つの径とたどる」(源氏・蓬生)。『河海抄』に「三径は門にゆくみち、井へゆくみち、厠へゆくみち也」。寺の ...
40. 宇治拾遺物語 392ページ
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在位八七六~八八四年。退位後、没年までは六十五年間の長きに及ぶ。→二七二ページ注一。二条院。その位置を『河海抄』は、「二条以北、大炊御門以南、油小路以東、西洞院 ...
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源氏とのつながりを失うことであり、女性としての悩みも深いのだ。明石の尼君(明石の君の母)。姫君を二条院へ。『河海抄』は、西宮左大臣源高明が第一皇子であったにもか ...
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「聖帝」の和訳語。「唐土」は、中国またはそれ以外の中国大陸諸国をいう。国号の「唐」と限定されない。『河海抄』には、中国古代の歴史的事実をあげる。→付録五三〇ペー ...
43. うす‐だみ【薄彩】
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そうして描かれた絵。〓極彩(ごくだみ)。*河海抄〔1362頃〕一三「うすたんはうすたみなり」*易林本節用集〔1597〕「薄濃 ウスダミ」*日葡 ...
44. うそ を 吹(ふ)く
日本国語大辞典
*古今著聞集〔1254〕二〇・六九〇「左右ともにうそを吹く」(5)照れ隠しにそらとぼける。*河海抄〔1362頃〕八「恥をいとふ時は必ずうそを吹く」 ...
45. うち‐まつ【打松】
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火」篝に松を打入れ打入れ焚くから〔河海抄・和訓栞・大言海〕。言海 ...
46. うつせ‐がい[‥がひ]【空貝・虚貝】
日本国語大辞典
〔大言海〕。(3)ウツセガヒ(虚石華貝)の義か〔和訓栞後編〕。(4)ウツセはむなしい瀬の意〔河海抄〕。日葡・書言・言海【空背貝】書言【虚貝】言海 ...
47. 梅枝(源氏物語) 410ページ
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これについての詳しい論がある。内大臣・柏木の父子は、和琴の上手。春の季節にあった調子。「双調歟」(河海抄)。弁少将は美声で名高い。→初音一六〇ページ・篝火二五八 ...
48. 梅枝(源氏物語) 413ページ
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「内侍」は、中宮づきの内侍。「着裳の時、髪をあげらるゝ歟。かんざしする也。内侍其役をつとめたる也」(河海抄)。南の殿などに寄らずに、直接式場である西の殿に参上す ...
49. うん‐ぞう[‥ザウ]【温糟・紅糟】
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〔名〕「うんぞうがゆ(温糟粥)」に同じ。*河海抄〔1362頃〕一八「ふすくまいらせ給へり 粉熟 余谷薨記云 献赤粉餠云々私云今のうんざうの様なる物なり」*庭訓往 ...
50. 絵合(源氏物語) 384ページ
日本古典文学全集
屏風や障子の絵に対する。無理に部屋を用意して秘密裡に製作。源氏とは対照的。「深窓、秘蔵心也」(河海抄)。朱雀院。次文以下、斎宮の女御への絵の贈与の経緯とともに、 ...
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