ジャパンナレッジNEWS

辞書に関係あることも ないことも ごった煮でお届けする 公式だけどオフィシャル感のない スタッフブログ的サイト。登録いただければ メールでもお送りします。
ジャパンナレッジ会員ならナレッジサーチャー(ジャパンナレッジ簡易検索)使えます。

夏休み旅行

2014-08-19

お盆休みの真っ只中、自然を満喫したいというまるで中年オヤジのような愚息のリクエストに応じ、常磐自動車道を駆って福島へと向かった。遅まきながら、震災後の福島ははじめて訪れる。

東京から走ること3時間、現在は常磐富岡ICが終点となる。本来は仙台まで伸びているのだが、原発事故の影響で分断されているのだ。地図上では、常磐富岡ICから帰宅困難区域までは目と鼻の先。あまりに物見遊山な行動もいかがなものかと思いつつ、帰宅困難区域へと近づいてみた。中へと続く道は通行止めで、その入り口には警官が数名いる。止まっているパトカーは北海道県警だ。

「通行証ありますか?」

車の窓を開けて警官と話をするというシチュエーションは、反射的に緊張する。

「国道6号に出ようと思ったら迷っちゃいました。」

悪いことをしてるわけじゃないのに、言い訳がましく答える小市民。国道6号までの道のりを聞いてUターンした。

道の左側には帰宅困難区域が続く。草木に飲み込まれそうな常磐線の軌道に併走する。右側は居住制限区域となる。このエリアは通行はできるが宿泊はできないらしい。なので人は住んでいない。目印として教わったコンビニももちろん廃屋となっている。

人気のないせいか国道6号を曲がり損ね、そのまま東へ車を走らせると、富岡漁港に行き当たった。一部は整地されているので住宅整備地のようにも見えるが、破壊された家や道路、ぺしゃんこになった車や瓦礫がそこここにあるので、復旧半ばであることがわかる。埠頭まで車を進める。崩れかけた階段を上り防波堤の上に立った。穏やかに広がる太平洋から視線を横に移すと、100メートルほど先の防波堤は破壊されている。このあたりは20メートルを越える津波に襲われたともいわれる。

「リアルすぎるよ。」

横で愚息がつぶやく。

このあと、浜風商店街→いわきマリンタワー→アクアマリンふくしま→いわき・ら・ら・ミュウ→湯遊ランドはなわ、と福島を満喫。総走行距離は630Kmに及んだ。

2014-08-19 written by テツマザキ
福島ツアーで予想外に楽しかったのがアクアマリンふくしま。大型水槽の前に、なんと寿司屋が! 魚を見ながら魚を食べよう!という粋(?)な企画に思わず乗ってしまったテツマザキがお送りしました。