日本大百科全書(ニッポニカ)

診療所
しんりょうじょ

医療機関のうち、病床数(ベッド数)が19床以下のものをいう。また、診療所のうち、病床をもたない施設を無床診療所、病床をもつ施設を有床診療所という。一般的には医院またはクリニックと称することもあるが、病院という名称を用いることはできない。病床数が20床以上の医療機関のみが病院と称することができる。医療法には「医師又は歯科医師が、公衆又は特定多数人のため医業又は歯科医業を行う場所であつて、患者を入院させるための施設を有しないもの又は19人以下の患者を入院させるための施設を有するものをいう」と規定されている(同法1条5項)。
 平成30年(2018)医療施設(動態)調査によると、2018年10月1日現在、一般診療所数は10万2105施設であり、前年比プラス0.6%である。内訳をみると、無床診療所の数は9万5171施設であり、一般診療所全体の93.2%を占めている。有床診療所の数は6934施設である。無床診療所の数が前年比プラス1.0%であるのに対し、有床診療所の数は前年比マイナス3.7%と減少傾向が続いている。有床診療所の病床数合計は9万4853床であり、前年比マイナス3.6%と、これも減少傾向が続いている。施設数を開設者別にみると、「医療法人」が4万2822施設(41.9%)ともっとも多く、次いで「個人」が4万1444(40.6%)、「公的医療機関」3550(3.5%)の順となっている。
 診療所を開設するときには、医師または歯科医師は、開設後10日以内に所在地の都道府県知事に届け出なければならない。このほか、診療所は医師または歯科医師に管理させなければならないということも医療法に規定されている。
[前田幸宏]2020年2月17日