ジャパンナレッジ
放射性同位体(radioisotope:RI)で標識された放射性医薬品を体内に投与して、放出されたγ(ガンマ)線を画像化する検査。アイソトープ検査、RI検査、シンチグラフィscintigraphyともよぶ。
放射性医薬品の種類により標的とする臓器は異なり、脳、心臓、腎臓(じんぞう)、骨など全身の臓器が対象となる。臓器や病変の機能や代謝を画像化する。定量性が高く、運動や薬剤を用いて脳循環や冠動脈血流などの予備能の評価が可能である。
放射性医薬品はほとんどの検査において静脈注射で投与されるが、肺疾患の換気評価を行う肺換気シンチグラフィでは吸入による投与が、甲状腺機能を調べる甲状腺シンチグラフィではカプセルを用いた経口投与が行われるなど、投与法が異なる検査がある。投与される放射性医薬品の量はごく少量であり、副作用の頻度はCTやMRIの造影検査に比較して低い。放射性医薬品の種類によっては禁忌があり、被曝(ひばく)の観点から妊婦への投与は注意が必要である。
RI断層撮影装置としては、SPECT(スペクト)(単一光子放射断層撮影)、PET(ペット)(陽電子放出断層撮影)のほか、CT装置を組み込んだPET-CT、SPECT/CTなどがある。詳細は「SPECT検査」および「PET」の項目を参照されたい。