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日本歴史地名大系

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日本歴史地名大系
幌尻岳
ぽろしりだけ

日高山脈中央北部に位置する。標高は二〇五二・四メートルで、同山脈の最高峰。平取びらとり町と新冠にいかつぷ町の境界にまたがり、日高山脈襟裳ひだかさんみやくえりも国定公園内の特別保護地区。山頂部には北東、南東と西に定高性をもつ稜線三本が走り、山容も大きく、稜線続きですぐ北東に対峙する三角錐状の戸蔦別とつたべつ岳と対照的。山体は日高造山運動の衝上の中心域にあって、西斜面は日高累層群の堆積岩類、稜線を含む東側は深成岩類・変成岩類からなる。山頂下の東斜面・北斜面、戸蔦別岳との間の稜線東斜面にカール(圏谷)地形が認められ、それぞれ東カール・北カール・ななぬまカールとよぶ。これらは昭和二九年(一九五四)地質学者湊正雄・橋本誠二により、氷期の氷食地形とされた。うち開析の進んだ東カール・北カールの形成期にポロシリ氷期と命名、ヨーロッパのリス氷期に対比された。しかし同五〇年、小野有五・平川一臣の調査ではウルム氷期前期の亜氷期とされている。地質・測量調査以外の一般登山は昭和期初め頃から始まり、近年は深田久弥の日本百名山の一つとして登山者に人気があるが、厳冬期の登山は高度な技術と装備を要する。北西の稜線に幌尻岳山荘がある。山頂一帯は氷河期遺物種を含む高山植物で知られ、本格的な植生調査は昭和二二年、鮫島淳一郎により着手された。これまでに山頂稜線付近ではエゾカンゾウ、チシマツガザクラなど三七種、北カールではエゾコザクラ、ムシトリスミレなど三一種、南斜面のお花畑ではシナノキンバイソウ、ミヤマキンポウゲなど二九種が知られており、下方へはハイマツ群落、ダケカンバ林、エゾマツ・トドマツ林に順次移行する。

幌尻岳にはアイヌ語で「カイカイウト」あるいは「カイカイウント」とよばれる湖があるといわれる。海のように漣が立ち「昆布や海の魚も棲む霊沼」であり、「見た人は必ず死ぬ」とも伝えられる(「アイヌ叙事詩ユーカラ集」II)。ポロシリ岳をつかさどる神は周辺の山々の神を統帥する強大な権力をもつと考えられており、口承文芸のなかにもそのような神々の関係性が細やかに描写されたものがある(財団法人アイヌ民族博物館「ポロシルンカムイになった少年」)。一方ではポロシリ岳の神は「豪雄な神」あるいは「嫉妬深い恐ろしい神」ともいわれ、神謡の代表的ヒーローであるアイヌラックの好敵手とされる(「アイヌ叙事詩神謡・聖伝の研究」、「アイヌ叙事詩ユーカラ集」I)

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1. 幌尻岳画像
日本大百科全書
北海道中南部、日高山脈(ひだかさんみゃく)中央部の日高側にある山。標高2052メートルで山脈の最高峰。混成岩、片麻岩などの変成岩からなり、頂上周辺の東側と北側に ...
2. 幌尻岳[百科マルチメディア]画像
日本大百科全書
日高山脈の主峰(標高2052m)。頂上周辺の東側と北側にカール(圏谷)がみられる。山名のポロシリはアイヌ語で「大きな山」の意味。写真は北東上空からのもので、尾根 ...
3. 幌尻岳
世界大百科事典
北海道南部,日高山脈にある山。標高2053m。日高山脈の最高峰であり,火山を除けば北海道の最高峰でもある。山名はアイヌ語の〈ポロ・シリ(大きな山)〉に由来し,ど ...
4. ぽろしりだけ【幌尻岳】北海道:日高支庁
日本歴史地名大系
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5. とかちぽろしりだけ【十勝幌尻岳】北海道:十勝支庁/中札内村
日本歴史地名大系
「状況報文」所収の地図にも「ポロシリ」と記されるが、昭和五〇年代以降日高山脈の日高支庁側に同名の幌尻岳があることから十勝幌尻岳と称されるようになった。頂上下南西 ...
6. いどんなつぷだけ【イドンナップ岳】北海道:日高支庁/新冠町
日本歴史地名大系
南北に走る同山脈の主稜から南西方に張出した尾根上にある。主稜線からは一〇キロほど離れていることから、頂上からは幌尻岳をはじめとする日高山脈主稜線上の山々の展望が ...
7. いわないがわ・いわないせんきよう【岩内川・岩内仙峡】北海道:十勝支庁/帯広市
日本歴史地名大系
〇キロ)、流域面積一一四・一平方キロ。戸蔦別川の支流にあたる。河西郡中札内村との境にある十勝幌尻岳南東麓に源を発して南東流し、同岳とその南にある岩内岳(一四九七 ...
8. えさおまんとつたべつだけ【エサオマントッタベツ岳】北海道:日高支庁/新冠町
日本歴史地名大系
山名はこの山を水源とする十勝川水系札内川の支流エサオマントッタベツ川に由来。北西には日高山脈の最高峰幌尻岳、東隣に札内岳が連なる。地質は日高変成岩に属し、新冠川 ...
9. おびひろし【帯広市】北海道:十勝支庁
日本歴史地名大系
東へ流れる。新冠町境には戸蔦別岳・神威岳・エサオマントッタベツ岳、中札内村境には札内岳・十勝幌尻岳、芽室町境にはビバイロ岳・伏美岳・帯広岳がある。北端を十勝川が ...
10. さつないだけ【札内岳】北海道:十勝支庁/中札内村
日本歴史地名大系
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11. ちろろだけ【チロロ岳】北海道:日高支庁/日高町
日本歴史地名大系
獣も鳥も魚も多くして面白きよりして号しものなり」と記している(「戊午日誌」沙留誌)。日高山系の最高峰幌尻岳から北へ延びる主稜線からは西へ四・五キロほど離れている ...
12. とつたべつだけ【戸蔦別岳】北海道:日高支庁
日本歴史地名大系
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13. なかさつないむら【中札内村】北海道:十勝支庁
日本歴史地名大系
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14. にいかつぷがわ【新冠川】北海道:日高支庁/新冠町
日本歴史地名大系
流路延長七七・三キロ(うち指定区間六七・一キロ)、流域面積四〇二・一平方キロ。日高山脈中部の幌尻岳に水源を発し、南西に流れ太平洋に注ぐ。中・上流域は日高山造山褶 ...
15. にいかつぷぐん【新冠郡】北海道:北海道/日高国
日本歴史地名大系
南東は静内郡に、北西および北は沙流郡に、東は十勝国河西郡に接し、南西は太平洋に臨む。郡北東部には幌尻岳など日高山脈の高山がそびえ、これら山岳地を水源にする新冠川 ...
16. にいかつぷちよう【新冠町】北海道:日高支庁
日本歴史地名大系
南西は太平洋に臨む。平取町・帯広市・中札内村・静内町との境にはヌカンライ岳(一五一八・七メートル)・幌尻岳(二〇五二・四メートル)・戸蔦別岳(一九五九メートル) ...
17. ぬかびらがわ【額平川】北海道:日高支庁/平取町
日本歴史地名大系
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18. 日高山脈画像
日本大百科全書
西側は緩傾斜面で、一部階段状をなして太平洋岸の段丘に終わり、同山脈の奥深さを感じさせる。主峰幌尻岳(ぽろしりだけ)(2052メートル)をはじめ、2000~150 ...
19. 日高山脈
世界大百科事典
川,新冠(にいかつぷ)川などが谷をつくり,海岸段丘を切って海に注ぐ。 日高山脈北部は最高峰の幌尻岳(2053m)のほか,ピパイロ岳(1917m),戸蔦別岳(19 ...
20. ひだか‐さんみゃく【日高山脈】
日本国語大辞典
北海道中南部を南北に走る山脈。北は佐幌岳(一〇五九メートル)から南は襟裳岬に至る。幌尻岳(二〇五二メートル)を主峰に標高一〇〇〇~二〇〇〇メートルの山々が連なる ...
21. ひだかさんみやく【日高山脈】北海道:総論
日本歴史地名大系
芽室岳(一七五三・七メートル)、ピパイロ岳(一九一六・五メートル)、戸蔦別岳(一九五九メートル)、最高峰幌尻岳(二〇五二・四メートル)、エサオマントッタベツ岳( ...
22. ひだかさんみやくえりもこくていこうえん【日高山脈襟裳国定公園】北海道:日高支庁
日本歴史地名大系
含めて同五六年一〇月に指定された(増補えりも町史)。日高山脈の中央部には芽室岳・ピパイロ岳・戸蔦別岳・幌尻岳・エサオマントッタベツ岳・札内岳・カムイエクウチカウ ...
23. ひだかしちよう【日高支庁】北海道
日本歴史地名大系
十勝支庁との境界に日高山脈が連なり、芽室岳(一七五三・七メートル)、チロロ岳(一八七九・九メートル)、幌尻岳(二〇五二・四メートル)、カムイエクウチカウシ山(一 ...
24. びらとりちよう【平取町】北海道:日高支庁
日本歴史地名大系
制を施行して成立し、旧平取村時代の九大字を継承。日高支庁管内の北西端に位置し、東は日高山脈の幌尻岳(二〇五二・四メートル)・戸蔦別岳(一九五九メートル)などを隔 ...
「幌尻岳」の情報だけではなく、「幌尻岳」に関するさまざまな情報も同時に調べることができるため、幅広い視点から知ることができます。
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富士山(日本大百科全書(ニッポニカ))
山梨・静岡両県にまたがる、玄武岩を主とする成層・円錐火山。かつての富士火山帯の主峰であるが、全国最高の標高(3776メートル)と美しい容姿のために、古来、日本の象徴として仰がれ、親しまれ、海外にもよく知られる活火山。その傾斜は山頂部で32~35度
宝登山(日本歴史地名大系)
町境にそびえ、標高四九七・一メートル。山麓には宝登山神社・玉泉(ぎよくせん)寺、山頂には宝登山神社奥宮があり、古くから信仰の山であった。山名の由来は、弘法大師が山頂に宝珠の翻るのをみて名付けたとか、凹地・窪地をあらわすホドに因むなどといわれる。
槍ヶ岳(改訂新版・世界大百科事典)
飛驒山脈南部,長野県松本市,大町市,岐阜県高山市の境界に位置する山。標高3180mは日本第4位の高さである。山頂付近は槍の穂先のように鋭い尖峰を呈し大槍と呼ばれ,その北西斜面には小槍,孫槍,曾孫槍などの尖峰が付随する。山頂からは東鎌尾根,西鎌尾根,槍・穂高稜線,北鎌尾根の
御嶽山(日本大百科全書(ニッポニカ))
長野・岐阜県境にそびえる複式の成層火山。木曽御嶽ともいう。中央火口丘の剣ヶ峰(けんがみね)が最高峰で標高3067メートル。外輪山(摩利支天山、継母岳)、寄生火山(継子岳、三笠山)、噴火口跡(一ノ池~五ノ池)などが南北に連なり、これらを総称して御嶽山とよぶ。頂上周辺の一ノ池
おお‐やま[おほ‥] 【大山】(日本国語大辞典)
(1)大きな山。また、山の美称。*万葉集〔8C後〕一二・三一五三「み雪ふる越の大山(おほやま)行きすぎていづれの日にか我が里を見む〈作者未詳〉」
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羊蹄山(日本歴史地名大系)
北海道西部、後志山地中部に位置し、後志支庁虻田(あぶた)郡倶知安(くつちやん)町・京極(きようごく)町・喜茂別(きもべつ)町・真狩(まつかり)村・ニセコ町にまたがる山。近世よりシリベシ、後方羊蹄(しりべし)山とも記され
幌尻岳(日本歴史地名大系)
日高山脈中央北部に位置する。標高は二〇五二・四メートルで、同山脈の最高峰。平取(びらとり)町と新冠(にいかつぷ)町の境界にまたがり、日高山脈襟裳(ひだかさんみやくえりも)国定公園内の特別保護地区。山頂部には北東、南東と西に定高性をもつ稜線三本が走り
十勝岳(日本歴史地名大系)
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トムラウシ山(日本歴史地名大系)
上川郡新得町と上川支庁管内同郡美瑛(びえい)町との境界にある標高二一四一メートルの山。大雪山系中央部に位置し、周囲の化雲(かうん)岳(一九五四・三メートル)、五色(ごしき)岳(一八六八メートル)、沼ノ原(ぬまのはら)山(一五〇五・五メートル)などとともに
大雪山(日本歴史地名大系)
石狩山地の北西部に位置。北海道最高峰の旭(あさひ)岳(二二九〇・三メートル)を主峰に、二〇余の火山が密集する複合火山の総称。「だいせつざん」ともよぶ。上川郡上川町・東川(ひがしかわ)町・美瑛(びえい)町にまたがり、北海道の屋根といわれる。
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