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  11. 平家正節
国史大辞典・改訂新版 世界大百科事典

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国史大辞典
平家正節
へいけまぶし
平曲一方(いちかた)流の一派前田流の譜本。「へいけしょうせつ」ともいう。安永五年(一七七六)、荻野検校知一撰。平物十五巻上下三十冊、読物上下二冊、五句物、炎上物、揃物、灌頂巻、間の物、小秘事、大秘事の全四十冊から成る。うち平物十巻については、『平家物語』各巻から任意の一句ずつを抽出して一巻仕立てにし、各巻一句ずつで『平家物語』全巻を語る巻通しの構成になっている。江戸時代における整譜の集大成とされる。名古屋で完成、のち京都に伝えられた。天保初期、江戸惣録麻岡検校が上洛して荻野検校の門弟に『平家正節』の譜による平曲を伝授されて以来、江戸前田流の正本となり、今日に至るまで、平曲譜本の規範と位置づけられている。複製本(大学堂書店発行)がある。
[参考文献]
渥美かをる『平家正節』解題(複製本付載)、尾崎正忠『荻野検校』、館山漸之進『平家音楽史』、渥美かをる・奥村三雄編『平家正節の研究』
(信太 周)


改訂新版・世界大百科事典
平家正節
へいけまぶし

平曲の譜本(楽譜)。正節は〈しょうせつ〉とも読む。江戸時代中期,前田流の荻野検校(名は知一)が編纂した。平曲は江戸時代に入り,晴眼のしろうと平曲愛好家が多くなり,なかでも前田流は全国に広まった。その結果さまざまな譜本が作られ,詞章や墨譜(節まわしを表す記号)が乱れたため,譜本の整理が必要になった。京都で前田,波多野の両流を修めた荻野検校は,名古屋に居を構え,尾張藩の儒学者松平君山や丹羽敬中(仲)など,平曲の素養のある学者や門人たちの協力を得て5年余の歳月をかけ,それまでの平曲譜本を校合,吟味して1776年(安永5)《平家正節》を完成した。江戸の前田流はそれまで医師の岡村玄川が1737年(元文2)に完成した《平家吟譜》を広く用いていたが,天保(1830-44)初期に当時の江戸惣録(江戸の当道(とうどう)の組織の長)であった麻岡長歳一検校はこれを《平家正節》に切り替え,以後《平家正節》が正本として全国に広まり,その後の平曲に大きな影響を与えた。

 記譜法は,それまでの譜本に比べてきわめて明確で,混同しやすい墨譜の形を改め,いくつもの意味をもつ墨譜はその意味に応じて形を定め,一貫して合理化に努めている。この記譜法を身につければ,譜を見ておおよその旋律を演唱することができる。荻野検校の子孫にあたる名古屋の尾崎正忠所蔵のものによると,《平家正節》は39冊からなる。その内容は〈平物(ひらもの)〉30冊(《平家物語》全12巻の各巻から1句ずつ選り出して12句1巻に配列する〈巻通し〉の形式によって構成されている),〈伝授物〉5冊(読物,五句物,炎上物,揃物),〈灌頂巻(かんぢようのまき)〉1冊,〈間の物〉1冊,〈小秘事〉1冊,〈付録〉1冊(序文,跋文ほか)である。〈大秘事〉が含まれないのは口伝による伝授の伝統を守ったためと思われる。
[薦田 治子]

[索引語]
正節 正節 荻野検校
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1776年〈安永5 丙申〉 この年 荻野検校知一撰 『平家正節』 成る。  ...
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3. へいけまぶし【平家正節】
日本国語大辞典
平曲の譜本。全四〇冊。検校荻野知一の撰。安永五年(一七七六)、名古屋で成立。岡村玄川の「平家吟譜」をさらに科学的に、整備改訂したもので、前田流の規範譜とされてい ...
4. へいけまぶし【平家正節】
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複製本(大学堂書店発行)がある。 [参考文献]渥美かをる『平家正節』解題(複製本付載)、尾崎正忠『荻野検校』、館山漸之進『平家音楽史』、渥美かをる・奥村三雄編『 ...
5. へいけしょうせつ【平家正節】
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6. あつち‐じに【─死】
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すみのおこれるがやうにて、結句は炎身より出てあつちじにに死ににき」(1)「平家正節‐一二下・入道逝去」では「あづち死」と第二音節を濁音表記しており、「あっち」の ...
7. あん‐が【晏駕】
日本国語大辞典
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8. いせ‐の‐さぶろう[‥サブラウ]【伊勢三郎】
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語り物などでは「いせのさむろう」と読ませることが多いが、平曲の譜本である「平家正節」では、「いせのさぶろう」と読ませている。イセノサブロー ...
9. うず‐たか・い[うづ‥]【堆】
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10. 荻野検校
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前田流平曲の譜本《平家正節》を完成した。その功によって検校に昇進したと伝えられている。その後一人娘が名古屋藩士の尾崎家に嫁いだこともあり,名古屋に永住。薦田 治 ...
11. おぎのけんぎょう【荻野検校】
日本人名大辞典
京都で寺尾勾当(こうとう)に,のち波多野流を河瀬検校にまなぶ。名古屋に移住し,前田流平曲の定本「平家正節(まぶし)」を完成させた。享和元年6月22日死去。71歳 ...
12. かた‐た【堅田】
日本国語大辞典
(後世「かただ」とも)【一】〔名〕水を落として土が堅くなった田。*平家正節〔1776〕一四下・盛俊最期「前は堅田の畑のやうに乾(ひ)あがったるが、後ろは水田のこ ...
13. かただ【堅田】[方言]
日本方言大辞典
富山県390富山県方言(富山県教育会)1919 三重県三重郡062風俗画報(雑誌)1892~1916平家正節一四下・盛俊最期「前は堅田の畑のやうに乾ひあがったる ...
14. ぎょう‐けい[ギャウ‥]【行啓】
日本国語大辞典
「御幸」の語は認められるが、「行啓」については未見であり、和製漢語の可能性もある。(2)読み方については、「平家正節‐炎上物・内裏炎上」が濁符によって「ぎゃうげ ...
15. こう‐て[かう‥]【斯─】
日本国語大辞典
秦へ入れしめたほどに」平曲では「こうで」と第三音節は濁って発音された。「平家正節‐二・小教訓」に「たとひ左候ふ共、重盛斯で候らへば、御命には代り奉らせ候らはん」 ...
16. ごん‐ぜん【御前】
日本国語大辞典
鎌田うたれぬると聞しめし」*平家正節〔1776〕一上・卒都婆流「三所権現の内、西の御前(ごンぜン)と申し奉つるは、本地千手観音にておはします」「平家正節」の例は ...
17. しろ‐の【白篦】
日本国語大辞典
」に同じ。*御伽草子・鴉鷺合戦物語〔室町中〕「しろのにくぐいの羽かとおぼしきをつけたるが」*平家正節〔1776〕一五下・遠矢「船の舳(へ)に白篦(しロノ)の大矢 ...
18. じ‐しん【侍臣】
日本国語大辞典
後〕二五・自伊勢進宝剣事「数万の侍臣周章て一同にあれやあれやと云声に、客の夢忽に覚てげり」*平家正節〔1776〕読物下・木曾山門牒状「卿相侍臣(シしん)を損亡す ...
19. 鱸
世界大百科事典
平曲の曲名。平物(ひらもの)。前半はフシ物,後半は拾イ物の曲節。前田流平曲の基本的譜本である《平家正節(へいけまぶし)》の巻頭にすえられた曲。めでたい内容の短い ...
20. せん‐おん【山陰】
日本国語大辞典
四・諸国朝敵蜂起事「山陰(センヲン)・山陽(せんやう)の両道より責め上るべき由承り及び候」*平家正節〔1776〕一三上・北国下向「山陰(センヲン)山陽(せんよう ...
21. そん【孫】
日本国語大辞典
〔名〕(1)まご。うまご。*平家正節〔1776〕小秘巻・祇園精舎「讚岐の守正盛が孫(そン)刑部卿忠盛の朝臣の嫡男也」*爾雅‐釈親「子之子為 ...
22. だい‐こう[‥カウ]【大剛】
日本国語大辞典
ダイカウ」中世末までは「だいこう(だいかう)」が一般的であったらしい。「平家正節‐一一下・西光被斬」や「太平記」刊本には「大」に濁符の付いたものがあり、キリシタ ...
23. 徒然草 98ページ
日本古典文学全集
その経験にもとづいている。助動詞「き」の連体形。過去に直接体験したことを回想するもの。「オホチ」(平家正節、日葡辞書、易林本節用集)。『源氏物語』や『枕草子』と ...
24. 徒然草 154ページ
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25. 徒然草 158ページ
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検非違使庁の役所の建物。左右に二本、前後に四本の脚があり、蓋のある入れ物。衣類などを収める。「シヤウコ」(平家正節、日葡辞書)。「スヒヤク」(日葡辞書)。公用の ...
26. 徒然草 159ページ
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27. 徒然草 166ページ
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「スイメン」(運歩色葉集、日葡辞書)。歩行。「ムヤク」(黒川本色葉字類抄、易林本節用集)。「シユイ」(平家正節、易林本節用集、日葡辞書)。思量。思い考えること。 ...
28. 徒然草 179ページ
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永仁三年(一二九五)、権大納言。正安四年(一三〇二)没、四十一歳。学識がすぐれて。「ダイシヤウ」(平家正節、波多野流平家語り本、易林本節用集)。近衛大将。左右の ...
29. 徒然草 182ページ
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「作道」より南にあり、後に仙洞御所となる。名号。呼び名。陽成天皇第一皇子。天慶六年(九四三)没、五十四歳。『平家正節』『易林本 ...
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33. 徒然草 230ページ
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34. 徒然草 264ページ
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35. 徒然草 272ページ
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36. どう‐たい【童帝】
日本国語大辞典
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37. ば‐し
日本国語大辞典
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38. ふじむら-せいぜん【藤村性禅】
日本人名大辞典
嘉永(かえい)6年2月22日生まれ。波多野流の奥村検校(けんぎょう)の門人。明治2年検校となる。「平家正節」を使用せず古譜をもちいたので「平家物語の平家」といわ ...
39. ふせ・ぐ【防・禦・拒】
日本国語大辞典
を防ごうというのである」「名義抄」では諸本すべてフセクであり、「平家正節」にも清符が付されており、室町時代の節用集には、フセクとフセグが混在している。このことか ...
40. 平曲
日本大百科全書
開かせた。京都でこの両流を学んだ荻野知一(とものいち)検校(1731―1801)は、名古屋に出て『平家正節(まぶし)』(1776成立)という譜本をつくった。数多 ...
41. 平曲
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曲譜本が作られた。18世紀後半,名古屋で活躍した前田流の荻野検校は大々的な整譜作業を行い,《平家正節(へいけまぶし)》という優れた譜本を完成し,これが江戸の前田 ...
42. へい‐きょく【平曲】
日本国語大辞典
〔名〕「へいけびわ(平家琵琶)(2)」に同じ。*平家正節〔1776〕序「平曲之行於世也盖三百有余年而至於今」*追増平語偶談〔1834〕「夫平曲の濫觴を訪ふに」ヘ ...
43. へいきょく【平曲】
国史大辞典
受けて語ることができるのは「那須与一」「横笛」など八句(句は平曲で語る一章段のこと)に限られている。ただし、『平家正節』など江戸時代の平曲譜本が残されており、こ ...
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45. 平家物語 393ページ
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源頼政の孫。仲綱の子。右衛門尉(尊卑分脈)。平曲で大秘事とされる章。元和版なし。正節本も多くは欠。『平家正節』所収、東京芸大蔵「剣之巻」を正節本として掲げた。ま ...
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ス処ヨ」(せめてこのくらいは、と思う親心のさせるわざだな)。流布版本に欠。平曲大秘事の一。『平家正節』所収、東京芸大蔵「鏡之巻」を正節本として掲げ、奥村家蔵「大 ...
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熟田本「赫奕」。奥村本「赫耀」。光り輝くさま。よみは奥村本・正節本による。底本ふりがなジンキヤウ。平家正節等による。奥村本シンケイ。太政官庁の一室で、本来は政務 ...
48. 前田流
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山甲午(1894-1989)の祖は津軽藩士である。江戸中期に活躍した荻野検校は名古屋で譜本《平家正節(へいけまぶし)》を作り,これが前田流の正本として全国に広ま ...
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中心に行なわれた。京都を中心とした波多野流と相対立して伝承。現行の平曲はすべて前田流。譜本に「平家正節(まぶし)」を使用。マエダリュー ...
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