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「方言チャートたぶん完成版」リリース!

2014-04-15

今日の東京はポカポカ陽気。スギ花粉のシーズンも終わり、メガネとマスクにようやくお別れを告げ、春を存分に味わっています。みなさま、グッドイブニング! かおるんです!

ちょうど1週間前の4月8日、「出身地鑑定!! 方言チャートたぶん完成版」がリリースされました。もうトライしていただけましたか?

すでに「たぶん完成版」をやっていただき、前回も今回もばっちり当たったという方の中には、「あれ? 前回となにが変わったんだっけ?」と思っていらっしゃる方も多いはず。しかしこの「たぶん完成版」、じつはものすごく手が入ってるんです。

方言チャートを知らない方のために、まずはおさらいを。「出身地鑑定!!方言チャート」は方言に関する簡単な質問に答えるだけで、自分の出身の都道府県がわかるというもの。東京女子大学篠崎晃一教授の指導のもと、11人のゼミ生たちによって開発されました。昨年8月ジャパンナレッジ上でリリースされ、ツイッター等で話題沸騰。延べ700万人の方に挑戦していただきました。

この「方言チャート」の最大の特徴は、決して辞書には頼らず、“いまを生きる”方言をピックアップしているということ。SNS全盛の時代ではあるけれど、47都道府県それぞれの出身者に必ずインタビューして、質問項目を絞っていくという地道な作業を経て、ゼミ生たちはこのチャートを完成させていったのです。

あれから8か月。今回の「たぶん完成版」はさらに的中率アップをめざし作られたもの。作業はトライしていただいた700万人のデータから、どういうルートで当たったのか、外れたのかを分析していくところから始まりました。

いちばん象徴的だったのは「おしぴん」問題。西日本は画びょうを「おしぴん」と言うけれど、それ以外の地域では言わないことから、「この文具を『おしぴん』と言うか?」という質問を前回チャートに入れたところ、問題が発覚。そう、「おしぴん」はいつの間にか全国区の言葉になっていたのです。なので、東京都出身の人が山口県出身になってしまうといった結果が続出。「たぶん完成版」では「おしぴん」の項目を削除しました。

ほかにも差し替えたり、削除したり、新たな質問を加えたりして、最終的な質問項目を再検討。かおるんも昨年末、ゼミに同席させてもらいましたが、教室では終始白熱した議論が展開。まるで「プロフェッショナル」とか「情熱大陸」とかいった映像でも見ているかのようでした。

さて11人の想いが詰まった「たぶん完成版」。じつは素敵なおまけがあるんです。結果ページにたどりつくと、動画が出現。これ、出身地のキーワードをゼミ生たちが紹介してくれるというもの。ちなみにかおるんの出身地、京都府のキーワードは「ランリック(ランリュック)」。ランドセル+リュックサックというもので、小学生の通学バッグ(実際は黄色いリュック)。おもに京都府下の小学校では既定のものとして使われていました。あ、いや、つまり「方言チャート」にあるってことは、現役なんですね。かわいい後輩たちはいまだ黄色いリュックで通学しているんかなあ。(遠い目……)

方言チャートを作ったゼミ生たちは4年生になって、ただいま就職活動中。このチャートに誇りを持って、たいへんな就職活動を軽やかに乗り越えてくれることでしょう。

「出身地鑑定!! 方言チャートたぶん完成版」

YouTube方言チャート公式チャンネル

2014-04-15 written by かおるん
筍ごはん、筍と鯛の炊いたん、木の芽あえに若竹煮……先週末、実家の京都に帰ってきたかおるんは、京都の春の味覚、筍を堪能してきました。聞けば、筍は糠で下茹でしなくても大丈夫なんですって。なんて新鮮!元気をたっぷりいただきました。