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ネットアドバンスさんでインターン生として勉強させていただいている、大学生のケイと申します。
8月も終わって今日から9月。すっかり涼しくなりましたね。気温が下がるのは、スーツで通うインターン生には嬉しいことです。初めは汗だくになっていた行き帰りも、今はジャケットがあっても暑くないくらいで大変助かります。
さて、こんな時期にぴったりな「夜の秋」という季語をご存じでしょうか?
一見、「秋の日の夜」のことなのかな、と思いがちなのですが、実は『秋の気配の感じられる、夏の終わりの夜』(デジタル大辞泉)という意味で、「夏」を表す季語なんです。
明治から昭和にかけて活躍した俳人、高浜虚子はこの季語を使い「涼しさの肌に手を置き夜の秋」という句を読みました。涼しい風で冷えた肌に触れることで夏の終わりを感じるという、なんとも趣のある句ですが、そんな繊細な季語を使って作られた作品が現代にもあるんです。
それはシャ乱Qのボーカリストであり、音楽プロデューサーとしてもよく知られたつんく♂の手がけた「人知れず 胸を奏でる 夜の秋」という曲です。
これは元モーニング娘。の中澤裕子、飯田圭織、保田圭の3人と、元太陽とシスコムーンの稲葉貴子という、ハロー!プロジェクトの女性アイドル4名によるスペシャルユニット、プリプリピンクのために書かれた1曲。
プリプリピンクなんていうちょっとイタい露骨なユニット名で、メンバーが元モー娘。だと、何やらおちゃらけた楽曲を連想してしまいますが、実はすごく趣のある曲なんです。
どこかノスタルジーさを感じさせるミディアムテンポのメロディに乗せて、前向きな気持ちで過去の思い出を振り返る女性の想いが歌われた大人なバラードナンバーで、多幸感がありながらも、どこか儚げな楽曲の雰囲気は夏の終わりを連想させます。まさに「夜の秋」にぴったりな曲だと思います。
この曲は特にサビの歌詞が響きます。“昔の失敗は今となっては全然大したことなかったのに、あんなに悩んだことが不思議ね”といった具合の一節があるのですが、まさにその通りだなと共感!
人間生きていれば何か失敗してしまうことは多かれ少なかれあると思いますが、そこで失敗を恐れて何も行動しなくなってしまったり、自分の未来を諦めてしまうことは正しいことではないですよね。僕自身いろいろと失敗することが多いので、この曲を聴くと前向きに頑張ろうとしみじみ感じます。
というわけで、皆さんもセンチメンタルな気分の時にぜひ聴いてみてくださいね。
以上、失敗は若者の特権だと思って、めげずに頑張るケイがお送りしました。