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サブスクでヒゲダンを聴く

2019-11-19

YouTubeの「阿佐谷姉妹のモーニングルーティン」(https://www.youtube.com/watch?v=OeSbU3sYqHI)がわりとツボにはまってしまった、かおるんです。全然“映え”しない寝起きやら、つましい朝ごはんやら、女子力ゼロのカバンの中身やら、オバサン1000%の朝の光景をあますところなく披露しているのですが、これ、なかなかイケます。余裕でごはん3杯くらい、おかわりできるかもしれません。

なかでも心に刺さったのは、二人の朝食のときの会話。生姜の酢漬け味の豆苗炒めをボリボリ食べながら、「11月12月にもなってきたんだけど、なんか早いわね。(今年)なんかいっぱいあったんだけど、忘れちゃったわね。お姉さん、何があったかしら?」という美穂さんの問いかけに、お姉さん「…………」(思い浮かばない)。確かに、今年も残すところあと43日。かおるん、昨年の「おっさんずラブ」を超えるマイブーム(いやいや劇場版10回行ってっから、余裕でブーム継続中)みたいなの、あったっけかなあ?とボヤーと考えていると……そうそう、あったわよ、あったわ、お姉さん! それも超、今年っぽいやつぅ~~! 

「サブスクでヒゲダンを聴く」

サブスク、ヒゲダン……まさに今年のパワーワード! 先日の「Mステ(ミュージックステーション)」で「“サブスクでヒゲダンを聴く”の意味、わかります?」という街頭インタビューをしていたのですが、10代、20代は秒でわかり、50~70代は「北島サブローのスクール?」とか「ヒゲダンス?」とか全然わからん、というふうにバキッと結果が分かれていました。

答えは「定額サービスでOfficial髭男dismを聴く」!

では、「サブスク(サブスクリプション)」をジャパンナレッジで検索!

一定料金を払えば、一定期間内なら商品やサービスを何度も自由に利用できるビジネスモデル。日本では「定額制」「定額課金」などと訳される。略称はサブスク。たとえばCDやDVDなどの物を「所有」するのではなく、そこに記録された情報を「利用」し「体験」する消費スタイルへの転換を意味する。

「ニッポニカ」より、2019年8月20日に立項されたもの。めっちゃ最近ですやん!

で、「Official髭男dism」もジャパンナレッジで検索!……しましたが、残念、まだお姿がないようで。我らが禁じ手(?)、ウィキペディアで検索。「日本のピアノPOPバンドである。2012年結成」。バンド名の由来については「髭の似合う歳になっても、誰もがワクワクするような音楽をこのメンバーでずっと続けて行きたいという意思が込められている」んだそう。確かにメンバー、ほぼ20代。アゴにヒゲなんてのは蓄えておりません。

2015年、インディーズデビュー。そして昨年の月9ドラマ「コンフィデンスマンJP」の主題歌となった「ノーダウト」がメジャー1stシングル。テレビっ子かおるん、一応「ノーダウト」をチェックしていたにもかかわらず、なぜだかスルー。で、2019年初夏。MTVでカラオケランキングをボヤーっと見ていたら、2ndシングル「Pretender」に遭遇。「え、え、えっ! なんなの? この素敵なラブソングは! なんなの?」てな感じで、急にヒゲダンに目覚めました。それ以来「サブスクでヒゲダンを聴く」毎日であります。なんなら「宿命」やら「イエスタデイ」やらも含めて、カラオケのルーティンにもなっています。

音楽センスは絶妙なんですが、彼らの出身地も素敵。ベースの楢崎さん(広島県福山市出身)除く3人が日本でいちばん人口が少ない鳥取、島根の2トップを抱える山陰地方の出身。バンドは「藤原(Vo.&Pf.) が島根大学在学中、同じ軽音楽部だった楢崎(Ba.)・松浦(Dr.) と、学外で仲が良かった小笹(Gt.Cho) に声をかけ結成」(ウィキより)。藤原さんは、まず地元の銀行に就職し営業職を2年経験してからの転身だそうで、社会人経験も存分に楽曲に生かされてるわけですわね。

メロディに調和した歌詞も素敵。「君とのラブストーリー それは予想通り」(「Pretender」)といったような韻を踏んだ歌詞や、「夢じゃない 夢じゃない」(「宿命」)のリフレイン……工夫がいっぱいされているにもかかわらず、聴いてて全然邪魔にならない! むしろ心地いい!

リーダーもいなくて、みんながプロデューサーみたいな感じでやっているというのも素敵。一人ひとりが独立していて、変なけんかとかしないんだろうな。みんなが歌えるのもいいし、ホーンとかいろんな楽器を登場させてくれるのもいい。そしてやはりピアノがメインに加わるだけで、こんなにも音の幅って広がるもんなんだなって、実感させてくれた。感謝!

さて「Pretender」は11月10日付のApple Musicのストリーミング週間チャートで25週連続1位を記録し、同サービス史上最長の1位記録を更新。また11月18日付「オリコン週間ストリーミングランキング」を見ると、1位「Pretender」を筆頭に、10位以内にヒゲダンの曲が5曲もエントリー。そして同日付の「オリコン週間カラオケランキング」では、「Pretender」が初の1位を獲得。1年半以上にわたって連続1位最長記録(85週)を更新し続けてきた米津(玄師)さんの「Lemon」を抜いたんだそう。

今年の紅白にはヒゲダン(藤原さんは銀行を辞めるときにお客さんに「自分が死ぬ前に紅白歌合戦に出てほしい」って言われたそうです)はもちろん、ともにサブスクを席巻するKing Gnu、菅田(将暉)くんが出場するんだとか(あいみょんがいないのが残念!)。若いアーティストが日本のミュージックシーンを引っ張っていくことはとてもいいことです(世界も夢ではない!)。というわけで、久しぶりに紅白、リアタイで見てみようかな!

2019-11-19 written by かおるん
インディーズのころのタイアップもなかなか見ごたえのあるヒゲダン。なかでも最初のタイアップ「恋の前ならえ」はなんと札幌大学CMソング。「犬かキャットかで死ぬまで喧嘩しよう」が広島女学院大学CMソング。今となっては超貴重。彼らの母校島根大学も含めて、学生のみなさん、ほんとうらやましいっす。