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生まれ変わり伝説ゆかりの地

2021-06-30

先日、東京都日野市にある土方歳三の菩提寺として知られる「高幡不動尊金剛寺」に行ってきました。
境内から山にかけて約200種類以上のアジサイが咲き乱れており、とくにこの時期に参拝するのがオススです。初めて見る珍しい形や色の山アジサイも植えられており、色とりどりでとても奇麗。

アジサイだけではなく、重要文化財の丈六不動三尊像を公開する奥堂には新撰組に関する資料なども展示されており、300円の拝観料のわりに結構見ごたえがあります。
また総門近くには新選組組長・近藤勇と土方歳三の碑が立っていて、新選組フリークはとくに楽しめるのではないでしょうか。

たくさんの歴史的文化財や見どころがある高幡不動尊には、不思議な言い伝えにまつわる墓もあります。
文政5年(1822年)、現在の八王子市東中野で生まれた小谷田勝五郎(こやたかつごろう)という少年が、「自分の前世は程久保村(現在の日野市程久保)の藤蔵である」と語ったのを、国学者の平田篤胤(ひらたあつたね)が記した報告書、『勝五郎再生記』をご存じでしょうか?
確かに藤蔵という少年は実在しており、もちろん勝五郎は藤蔵のことなど知るはずがないにもかかわらず、藤蔵の家族のことや疱瘡で亡くなった事実などを言い当てたそうです。この話は輪廻転生の事例として江戸でも評判になりました。
なんと、高幡不動尊にはこの勝五郎の前世とされる藤蔵のお墓があるのです。ちなみに勝五郎自身は55歳まで生き、明治2年に死去。そのお墓は八王子市柚木の永林寺にあるそうです。

アジサイの名所から生まれ変わり伝説の墓まである高幡不動尊。ゆっくり1日かけて散策できる都内有数のパワースポットです。

2021-06-30 written by マツオカ
アジサイだけではなく春はサクラに秋は紅葉の紅葉など、高幡不動尊では四季を通じてさまざまな植物を楽しめます!