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"文字"で話す国 

2017-08-29



言葉を話すのって大変。


昔から、自分の考えていることを言葉で相手に伝えることがすごく、すごく苦手だ。勝手な思いこみだが、日本人の中で私のような人は少なくないのではないだろうか。人見知り大国日本。シャイボーイ・シャイガールが多いものだから、相手を前にするとみんな自分の気持ちをいえなかったり、気持ちを己の胸の内にため込んでしまったりする。

そんな人々が集合している日本だからこそ、ツイッターというものがこんなにも流行しているのだと私は思う。

ある人は日頃の鬱憤を晴らし、ある人は別人になりきって新たな自分をネット上に作り出す。
そうしてみんな日常から離れた場所へとジャンプして、自分の内なる気持ちをさらけ出している。限られた文字で自分を表し、そして同じく気持ちを文字にのせた顔も知らないどこかの誰かと交流するこの時代の到来は、ある意味日本人に待ち望まれていたのかもしれない。

しかし、この匿名性が高いツールによって、攻撃性の増した文字が軽率に人々から発されるようになったのもまた事実である。

「保育園落ちた日本死ね」

この言葉が、国内流行語大賞にノミネートされたのも記憶に新しい。待機児童問題の被害者である母親の悲痛な叫びがSNSによって広がり、同じく保育園に行けない子どもを抱える人々から多くの共感を呼んだ。いつまでも改善されない保育園問題にしびれをきらしたのかもしれない、焦りもあったのかもしれない。子を持つ母親の気持ちは私には計りしれないが、それでもその単語がニュースや新聞に載るたびに感じる、日本語が汚されていくような、なんともいえない違和感はいつまでも拭えなかった。
日本語が好きだからこそ、「死ね」という汚い言葉を含んだこのフレーズが流行語大賞になったのは、納得いかなかった。

顔を見ずに、画面上の互いの文字で会話する日本人。
この時代だからこそ、自分の発する日本語を改めて見返して、日本語のあり方を各自で一度考え直す必要があると思う。


以上、インターンシップ生のヤマの一人語りでした。
ありがとうございました!

2017-08-29 written by ゲスト
別に言うなとは言いませんが、こういうのは内密に身内で言い合うべきだと思うのです。それはさておき、辛いものがおいしい季節ですね!激辛好きな私としては、今新宿で開催中の激辛グルメまつりに参加したいと思う今日この頃です。ここまでお付き合いいただきまして、ありがとうございました!