かきすくめる【書竦】
読者カード 項目 2018年06月23日 公開
用例: | さるままには真名(まむな)を走り書きて、さるまじきどちの女文(ぶみ)になかば過ぎて書きすくめたる |
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『源氏物語1(岩波文庫)』 2017年7月14日 紫式部 | |
語釈: | 縮めて書く、あるいはぎごちなく書く。 |
コメント:「すく・める【竦】」で「他の動詞に付けて用いることもある。『書きすくむ』『吹きすくむ』など」とあるが、立項されていない。新編日本古典文学全集20の89頁では「書きすすめたる」なので、誤写かも知れない。
編集部:『精選版日本国語大辞典』では、複合語につき割愛されていますが、『日本国語大辞典第2版』では、立項されており、同じ『源氏物語』の帚木の一節が引用されています。ちなみに、第2版の『源氏物語』の底本は、池田亀鑑編著『源氏物語大成 巻一』(中央公論社、1953)です。「すくめる」を含む複合動詞は第2版では、「かきすくむ」のほかに、「いすくむ(居竦)」「おおせすくむ(仰竦)」など11項目立項されています。
著書・作品名:源氏物語1(岩波文庫)
媒体形式:単行本
刊行年(月日):2017年7月14日
著者・作者:紫式部
掲載ページなど:142頁
発行元:岩波書店