られる(自発)
読者カード 用例 2019年07月09日 公開
用例: | わりぞなく寝ても覚(さめ)ても恋良留留(こひラルル)怨(うらみ)をいづち遣(やり)て忘れむ(新撰万葉集、巻之上、恋歌三十一首、468) |
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『新撰万葉集』 893-913年 | |
語釈: | 〔助動〕〈略〉(1)自発を表わす。ある動作、主として心的作用が自然に、無意識的に実現してしまうことを示す。命令形は用いられない。 |
コメント:「恋ひらるる」は無意識的な恋心なので、語釈2だと思います。
他にも「後撰和歌集」に「ひとことに-けふけふとのみ-こひらるる-みやこちかくも-なりにけるかな」、古今和歌六帖に「ひくらしの-あめふるかはの-ささらなみ-まなくもひとの-こひらるるかな」「ほりかはの-せきのゐくひの-うちわたし-あはてもひとに-こひらるるかな」などの和歌があります(日文研HPの和歌データベースより)。
編集部:第2版では、『源氏物語』(1001-14頃)の例が早い例として添えられています。
著書・作品名:新撰万葉集
媒体形式:単行本
刊行年(月日):893-913年
著者・作者:
掲載ページなど:187ページ〔『新編国歌大観 第二巻 私撰集編 歌集』、1984〕
発行元:角川書店